袴は剣道具の中でも肌に直接触れるものでありながら、全体の見栄えに大きく影響する剣道着です。
良い袴を使えば、見栄えも機能性も大きく上がります。
今回は練習用や試合用など、用途に合わせて紹介していきます。
目次
▷袴の種類
▷試合用・昇段審査用袴について
▷袴の手入れについて
|袴の種類
袴の種類は、生地によって主に2種類あります。
1つ目が「綿袴」です。
綿袴は、その名の通り綿素材の袴であり、藍染(白袴を除く)記事を使用しているため重厚感があり、見栄えが良い袴です。
その一方で、メンテナンスに手間がかかるのが特徴です。
綿袴は、いわば「試合用」および「審査用」の袴と言えるでしょう。
そしてもう1つが、「テトロン袴」です。
テトロン袴は、ポリエステル由来の化学繊維生地でできた袴です。
軽量で乾きやすく、洗っても袴の「ヒダ」が消えにくいことから、使いやすいことが特徴です。
一方で化学繊維故に、独特の光沢があり綿袴と比べて見栄えが劣ります。
そのため、このテトロン袴は主に「練習用」として用いられています。
参考記事:【剣道の「袴」購入のポイント】
|試合用・昇段審査用袴のご紹介
試合や昇段審査では、見た目にもこだわりを持った高級感のある袴をおすすめします。
綿袴はシワや色落ちも気になるので、見た目だけでなく機能性も兼ね備えた袴をご紹介いたします。
【雅-MIYABI-】#6000綿袴 Wash from 安信商会
・フジダルマ印
・6000番夏用&入門版綿袴
・ウォッシュ加工
名古屋の大手メーカー安信商会による、「フジダルマブランド」の綿袴です。
綿袴はテトロン素材の袴に比べて通気性に優れていません。
【雅-MIYABI】は夏でも快適で、綿袴デビューにも最適な一本です。
綿袴は洗濯による色落ちも気になりますが、ウォッシュ加工により色落ちを軽減しています。
【武州一】万里(22〜28号) from 浅間堂
・浅間堂
・山陰地方唯一の武州一特約店
・最高級藍染ブランド「武州一」
・高密度10,000番生地
「武州一」ブランドを扱う浅間堂は安全性に特化したシグニチャーブランド「輝」で有名です。
「武州一」は最高級の袴で有名で高級糸を限界密度まで打ち込んで作られており、肌触りとフィット感は群を抜いています。
全国でも限られた店舗でしか購入できません。
〜武州一解説記事はこちら〜
洗濯をする際には色落ち等もありますので、注意書きを十分に確認しながら洗濯することをおすすめします。
【浅間堂@島根】〜店主:東郷武臣氏インタビュー記事はこちら〜
【冠】nano magic袴(21~29号) from 松勘工業
・豊富なラインナップの松勘工業
・”冠”シリーズ
・“限りなく綿に近い”化繊
・グンゼ消臭糸
・吸水・超速乾
綿に限りなく近い質感の化学繊維素材を使用し、綿袴で気になる”テカリ”を抑え、見た目や肌触りも「綿袴」とほぼ同等と言える商品です。
ミシンの糸に消臭糸を使い、ジャージやテトロン素材のような速乾性と形状記憶を兼ね備えた袴です。
洗濯機で洗っても形崩れや色落ちがしないことから、試合だけでなく練習用にもおすすです。
最上正藍染綿袴(24〜29号)
・高柳喜一商店
・遠州藍染の老舗
・日本製
・遠州藍染道衣
・天然発酵藍染
・12,000番綿袴
浜松市の伝統工芸、遠州藍染を自社工場にて手がける剣道着の有名店です。
浜松地方の伝統技法である”遠州藍染”により染め上げています。
化学薬品を一切使用せず、自然原料のみを使用した体に優しい藍染技法です。
【武州一】30KAN(22〜28号)
・浅間堂@島根
・山陰地方唯一の武州一特約店
・最高級藍染ブランド「武州一」
・ベーシックモデル
山陰地方で唯一「武州一」ブランドを扱う気鋭の武道具店です。
安全性に特化したシグニチャーブランド「輝」で有名です。
先染め、シャトル織機での織り上げ、オリジナル縫製の武州独自技術を使用して製造した「武州一」シリーズ製品です。全国でも限られた店舗でしか購入できません。
藍木綿30貫を使用した一般向けの本格綿袴です。学生や一般剣士にも手に取りやすく、「武州一」の技術や美しさを感じることのできるモデルです。
【バイオ】剣道袴(24~28号)
・三河木綿老舗「タネイ」
・日本製
・バイオ / ウォッシュ加工
・伸縮率0%
愛知県三河地方の伝統工芸、三河木綿を使用した剣道着製作が特徴です。
いわゆる「バイオ加工」(=ウォッシュ加工)と刺子織の元祖でもあります。
現在では「ウォッシュ加工」の名で知られる、バイオ加工技術を最初に取り入れた袴です。独自技術によって、着始めから柔らかい肌触りです。
特殊加工によって、縮みの心配はございません。
※参考サイズ
身長 ~155cm : 24
身長 ~160cm : 25
身長 ~165cm : 26
身長 ~170cm : 27
身長 ~175cm : 28
女性は、上記のサイズより1サイズ上の購入をお勧めします。
【三河木綿老舗「タネイ」】
〜代表:種井美文氏インタビュー記事はこちら〜
|稽古用袴の紹介
稽古では、多くの汗を書くので「速乾性」「動きやすさ」「着回し」等を踏まえて選択しましょう。
そこで、ジャージやテトロン素材で稽古に最適な袴をご紹介します。
定番テトロン袴(16~28号) from 信武商事
・素材
・中外ヒダ縫製
・選べるカラー
子供から大人まで、多くの剣士が愛用している袴です。
テトロン袴は廉価・速乾・軽量・洗濯容易につき、稽古量の多い選手は複数枚持っておきたい袴です。
【VIXIA】軽量上製テトロン袴 from 東山堂
通常のテトロン袴も十分に軽い素材ではありますが、VIXIA(ヴィクシア)は通常のテトロン袴から更に35%も軽量化されています。
・上製テトロン袴「VIXIA」
・超軽量
・高級フォルム
・Wステッチ形状記憶
・速乾
見た目も綿道衣にも近い高級感があり、稽古だけでなく試合にも使用する事ができます。
素材にもこだわりを持っていて、特殊伸縮繊維を使用する事でシワや形崩れしにくくなっています。
【活人】ジャージ袴(16〜29号)
・豊富なラインナップの松勘工業
・軽量&速乾のジャージ素材
・表裏ヒダ縫い
・グンゼ消臭糸
豊富な商品ラインナップを揃える大手剣道具メーカー松勘工業のジャージ袴です。
スポーツブランドのプロモーションを手がけていたこともあるメーカーのため、
軽量と速乾性に優れており夏場の練習に重宝する、人気のジャージ道衣です。
ジャージ道着は洗えることがメリットの一つですが、こちらは特に度重なる洗濯による型崩れを防止に特化しています。
【侍 BLADE】超伸縮ジャージ袴(キッズ対応)
・SAMURAI WEAR “BLADE”ブランド
・ネーム刺繍無料
・高段者・代表選手向けジャージ袴
・超伸縮素材
・選べるカラー
高段者でも使える、見た目にも高品位なジャージ袴です。
高名な先生から日本代表選手まで、使用いただいています。
伸縮性のある新素材、「セレブライト生地」を使用しています。
定番テトロン袴(16~28号)
・素材
・中外ヒダ縫製
・選べるカラー
子供から大人まで、稽古使用で定番のテトロン袴です。
廉価・速乾・軽量・洗濯容易につき、稽古量の多い選手は複数枚持っておっきたい袴です。
型崩れしないよう、ヒダを縫製加工しています。
【涼】ハイブリッドクール剣道袴
・麻/綿/ポリエステルのハイブリッド
・中ヒダ縫製
・軽量&速乾
麻、綿、ポリエステルの混紡生地を使った袴です。
それぞれの素材のメリットが融合し、快適な履き心地かつ、見た目にもチープすぎない仕立てになっています。
サラッとしてベタつかず、シワになりにくい生地です。
中ヒダ縫製をしており、型崩れしにくい作りです。
縮みにくく乾きやすいため、洗濯や手入れがしやすい素材です。
Wステッチ テトロン袴
・廉価テトロン袴
・Wステッチ
・速乾
・ネーム刺繍無料(〜3文字)
毎日の稽古にも便利な、廉価テトロン袴です。
複数枚での着回しにも最適です。
ヒダの内外にステッチを施し、ヒダが取れるのを防いでいます。
洗濯にも耐えうる仕様です。
化学繊維特有の速乾性があり、日々の手入れも簡単です。
|袴の手入れ
袴を購入しても、手入れの方法を知らなければ、時間と共に型が崩れてしまったり、色が落ちたりしてしまいます。
そこで、袴の手入れの仕方について説明していきます。
まず、袴には、裏と表にひだがあります。このひだは乱雑に扱ってしまうとすぐに崩れてしまいます。
特に藍染綿素材は生地が硬いため、すぐに型崩れしてしまいます。
そこで、使用後には必ずたたむようにしましょう。
たたみ方は、裏からひだを型通りに戻し、裏のひだを崩さないように表にひっくり返し、折りたたむという方法です。
初めての方は他の人のを見て、教えてもらうのが一番良いでしょう。
また、テトロン袴は洗濯しても大丈夫ですが、綿袴は基本洗濯はしません。
洗濯をしたら型が崩れ、色が落ちてしまいます。
ですので、綿袴を洗う際は、手洗いで洗いましょう。
その際も、袴は畳んだ状態で洗います。そうでないとひだが崩れてしまいます。
そして、洗った袴を日陰で干します。
直接日光に当てると、生地が傷んだり色落ちなどしてしまいます。
参考記事:【剣道の「袴」購入のポイント】
|場面によって使い分けよう!
今回は袴について、機能別に分けて袴を紹介してきました。
機能別に使い分けることによって、それぞれの袴の良さを感じることができると思います。
綿袴とテトロン袴の、それぞれの袴の良さを感じれば剣道をさらに楽しく、より快適に取り組むことができるでしょう。
これを機に、自分に合った1本を探してみてはいかがでしょうか。