昨今中学での部活動を義務化する学校の増加や武道科目の必修化も相まって、小中学生の剣道は年々その熱を増しています。
剣道をはじめるならば近所の剣術道場の門をたたくのが当たり前だった時代は今や昔、部活動をきっかけにとして剣道の世界に魅入られる剣士たちは少なくありません。
今回はそんな若手剣士たちの最初の鬼門、防具選びについてまとめてみました。
防具以外の剣道具についても選び方などをまとめていますので、ぜひご覧ください。
|ミシン刺し防具で剣道に慣れよう
剣道を始めれば必ず身につけなければならないのが防具です。
しかしまだ剣道にも慣れていない、ましてまだ身体も出来上がっていない子供には防具は重くのしかかるもの。
そんな時には柔らかくて軽いミシン刺し防具がおすすめです。
どういった点がおすすめなのか、ミシン刺し防具のメリットを見ていきましょう。
剣道の防具は大別して2種類に分けることができます。
職人が1針ずつ手作業で仕上げる「手刺し」と呼ばれる防具と、機械により生産される「ミシン刺し」防具です。
手刺し防具といえばブランドもありますし、見た目も手作業による細かい縫い目によって締まって見えます。
実際試合の際には手刺しの防具を使う人も少なくありません。
しかし綿密な縫い目と重厚な仕上がりによって剣道に慣れていない子供たちには少し扱いずらいのが実態です。
また、職人の手作業であるため作成に手間と時間がかかるため、値段も少しお高めです。
成長期に入って子供の身体のサイズが変わってしまえば防具も当然それに合わせて変えなければなりませんので、そういった意味でもあまり手刺し防具から始めるのはお勧めできません。
まずは値段的にも手の出しやすい「ミシン刺し」防具から始めるのがいいでしょう。
「安いものを買うのも品質的にどうなのか。」そう思う方もいることでしょう。その点については心配いりません。
近年では技術の発達に伴い機械作業でも精巧かつ綿密な仕上げを実現しており、安全に長期間子供たちの身体を守ってくれます。
また、ミシン刺し防具は手刺し防具と比べて軽く柔らかいものが多いため、初めての方でもストレスなく剣道に打ち込むことができます。
実際、大学生や社会人になってもミシン刺し防具を好んで試合や昇段審査で使用する人も大勢います。
もちろん機械生産のため値段も比較的良心的であり、ミシン刺し防具は剣道を始めたばかりの子供が使用するには最適の防具と言えるでしょう。
初めて剣道をする子供のための防具を
慣れないうちから身体に合わない防具を使うのは、思わぬ怪我にさえ繋がりかねません。
基本的な相場としては、面、小手、胴、垂れのセットが5万円から、面や小手の単体なら1万円前後からを目安に購入するといいでしょう。
【特練ピッチ(少年用)】セット
【特練ピッチ(少年用)】セット
¥ 44,000 税込
・開発力の栄光武道具
・頑丈なオールラウンドタイプ
・少年用強化構造
・8mm刺
・お買い得なプライス
【全体】
・安全性と格好よさを兼ね備えたオールラウンドタイプ
・少年用強化構造
・お買い得なプライス
在庫力と商品開発力が強みの武道具店です。
特に間所義昭専務の豊富な知識が、商品開発に多分に盛り込まれています。
【ライト6】軽量防具 セット(キッズ対応)
【ライト6】軽量防具 セット(キッズ対応)
¥ 36,850 税込
・超軽量6mm廉価実戦タイプ
・薄型オーソドックス形状
【全体】
・超軽量6mm廉価実践タイプ
布団を短めかつ軽量であり、廉価でありながら実践タイプの仕様です。
【活人(少年用)】セット
【活人(少年用)】セット
¥ 66,000 税込
・豊富なラインナップの松勘工業
・洗える少年用防具
・抗菌素材
・選べる胴胸飾り
豊富な商品ラインナップを揃える大手剣道具メーカーです。
スポーツブランドのプロモーションを手がけていた、安藤慎吾社長による独自の商品戦略が特徴です。
【全体】
・常識を覆す“洗える少年用防具”
防具全面にジャージ素材を使用し、剣道界の常識を覆す「自己洗濯」が可能な防具です。(面は内輪のみ、胴は除く)
また、徹底して抗菌素材を使用。
生地素材にポリエステルを使用することで天日干しを可能にし、縫製にグンゼ製消臭糸を使用することで、徹底した抗菌・消臭処理を施しています。
|速乾性と軽さが売り、ジャージ道着とテトロン製袴
剣道着、袴と言えば綿の素材が主流です。
学校によっては試合専用の綿道着や袴を用意するところもあり、試合や昇段審査などの場では綿素材の道着が一般的には良いとされる傾向にあります。
しかし生地が厚い綿素材では、毎日の稽古に乾くのが間に合わないなんてことも。
そんな時に持ってると便利なのが「ジャージ道着」と「テトロン製袴」です。
これらの特徴を、以下にまとめました。
先述したように、試合や昇段審査では綿道着・綿袴を使用することが多いため、入部の際にこれらを上下揃えて購入させる学校がほとんどです。
基本的には上下ともに名前のみ刺繍しますが、学校によっては学校名や標語を同時に刺繍するため、追加で料金がかかることがあります。
そこまで払ってなぜまだ道着や袴を追加で購入しなければならないかというと、やはり上下一着ずつでは毎日の稽古に道着・袴の乾燥が間に合わないからです。
特に綿だと多くの水分を吸収するため1日2日では乾ききらないことも多いです。さらに稽古中も汗を吸って生地が重くなり、余計な体力を使ってしまうことも。
そこで剣道家の多くが練習用に購入するのが「ジャージ道着」「テトロン製袴」です。
軽く薄い生地でできているため、干しておけばすぐに乾きますし、汗を吸って重くなることもありません。
また柔らかく動きやすいため、激しい動きを要求する日ごろの稽古にもぴったりです。
いきなり何着も購入することにためらいがあるという方は、まずジャージ道着を2着、テトロン製袴を1着ほど稽古用として購入するといいでしょう。
これは比較的肌との間に隙間があり通気性の良い袴より上半身に密着する道着の方が多く汗を吸収するからです。
基本的には1日、2日あれば使用に耐えるレベルまでは乾くので交互に着まわすようにしましょう。
使用する道着・袴が少なければそれだけ消耗していくのもはやくなるため、余裕ができれば道着や袴を買い足していくなどして数を増やしていきましょう。
定番ジャージ道衣 信武商事
・選べるカラー
速乾・軽量につき、特に夏場には複数枚持っておきたい道衣です。
定番テトロン袴 信武商事
定番テトロン袴 信武商事
¥ 4,400 税込
・素材
・中外ヒダ縫製
・選べるカラー
子供から大人まで、稽古使用で定番のテトロン袴です。
廉価・速乾・軽量・洗濯容易につき、稽古量の多い選手は複数枚持っておっきたい袴です。
型崩れしないよう、ヒダを縫製加工しています。
メッシュジャージ剣道衣(130~180cm)
メッシュジャージ剣道衣(130~180cm)
¥ 3,850 税込
・メッシュジャージ道衣
・ワッフル生地
・身長適応サイズ
・選べるカラー(紺色/青色)
圧倒的な通気性と軽量化を実現した、ジャージ素材&メッシュ織道衣です。
ワッフル生地を使用しており、ふんわりした肌触りを実現しています。
ご記入の身長に応じて、適応サイズをご用意いたします。
【活人】ジャージ道衣(00〜5号)
【活人】ジャージ道衣(00〜5号)
¥ 5,610 税込
・豊富なラインナップの松勘工業
・軽量&速乾のジャージ素材
・グンゼ消臭糸
豊富な商品ラインナップを揃える大手剣道具メーカーです。
スポーツブランドのプロモーションを手がけていた、安藤慎吾社長による独自の商品戦略が特徴です。
夏場の練習に重宝する、人気のジャージ道衣です。
稽古用の道着はしっかり用意しておきましょう
ジャージ道着やテトロン製袴を用意したほうがいい理由としてもう一つ挙げられるのが、綿道着・綿袴の色落ちの速さです。
綿素材の道着や袴は、藍の花を原料として染め上げており、使用と洗濯を繰り返すと藍が次第に落ちていきます。
色の薄い道着・袴で試合に臨むのは、見栄え的にもカッコ悪いですよね。
そのため試合の際に使用する綿道着や綿袴は、できるだけ練習用とは別に用意しておくことをお勧めします。
|竹刀の選び方について
剣道をする子供たちにとって防具と同等、あるいはそれ以上に重要なのが「竹刀」です。
しかし剣道具屋で実際に見てみれば想像以上の種類と価格の幅にどれを選べばいいか分からなくなってしまいますよね。そんな方のためにここでは竹刀について解説します。
まず竹刀について一番重要なのは「消耗品である」ということです。
基本的には竹でできているため、どれだけ丁寧に扱おうといつかは壊れてしまいます。
買った翌日に竹が折れてしまうことも稀にあり、トホホな思いをすることも。
とにもかくにも、このことを念頭に置き、まずは一番安い竹刀から始めてみるのがいいでしょう。
価格は竹のみで2000円からになります。
次に種類ですが、これは「竹の種類」と「竹刀型の種類」に分けられます。
竹は丈夫で高価な「真竹」と一般的な「桂竹」に分けられます。
前述の通り竹刀は消耗品なので、稽古に使用するだけなら無理をして真竹を選ぶ必要もありません。
次に「竹刀型の種類」ですが、これは様々な種類があります。
基本的には柄(竹刀の持ち手)の太さや重心の位置などによって分かれます。
これは自分の体型やプレイスタイルに応じて一番扱いやすいものを選ぶようにしましょう。
並製丸型竹刀【信剣】
並製丸型竹刀【信剣】
¥ 1,760 ~ ¥ 4,840 税込
・台湾桂竹
・世界最大竹刀工場「宏達」
・SSP / SG規格
・柄丸型
・通常型
・男女28~39
・竹のみ / 完成品選択可能
・選べる柄革タイプ
・まとめ買い割引あり
実際に振ってみて確かめるのも効果的です。また、竹ではなくカーボンを使用した「カーボン製竹刀」というものもあります。
これは割れにくく丈夫な点が売りですが、その分重く子供には扱いにくく、また竹製竹刀と比べ非常に高価である点が特徴です。
|その他に揃えておきたい必須アイテム
防具・道着・竹刀の他に、剣道をするうえで揃えておきたい必須アイテムを紹介します。
竹刀や防具の購入の際に、一緒に入手しておきましょう
手ぬぐい
面を装着する前に頭に巻きます。これがなければ面をつけることができません。
剣道具屋や剣道具の通販サイトでも手に入るほか、市販の手ぬぐいでも可能です。ただ、頭に巻くので市販のものを使用する際にはサイズに注意。
【国産本染】チーム手ぬぐい製作パック
(20枚〜・本染最安値)
【国産本染】チーム手ぬぐい製作パック
¥ 1,562 ~ ¥ 1,848 税込
・日本製
・本染(注染)仕上げ
・チーム用オリジナル製作
・選べる生地カラーと字体
・文字カスタム
・20枚〜製作可能
国内に30箇所程度しかない染織工房で製作されています。
生地の繊維から染め上げる手法で、柔らかく吸水性が高いのが特徴です。
足袋、かかとサポーター
剣道は基本的にはだしで行うため、足の裏の皮が捲れたりかかとを痛めたりすることがあります。
これらのアイテムはそんなダメージから足を守ってくれます。
必須ではありませんがもし足へのダメージが気になるなら購入してみてはいかがでしょう。
ハンガー
剣道着や袴を干す際に使用します。
もちろん自宅にあるもので十分なのですが、剣道具屋では袴を干すための洗濯ばさみがついた袴専用のものも売っています。
袴はしわがつきやすく劣化も激しいので、気になる方はぜひ。
この他にも剣道用のサポートアイテムはたくさんあります。
ぜひカタログや店舗、通販サイトなどで確認してみてください。
自分に合った道具を揃え剣道を楽しもう
いかがでしたでしょうか。
簡単ではありましたが、以上に剣道具を揃える際のポイントを解説してみました。
やはり誰しも初心者のうちは右も左もわからないもの。
この記事を参考にして、ぜひ自分に合った剣道具を手に入れてみてください。
最後に、剣道具はしっかりと手入れをすること。
防具なんかはしっかりと汗を拭きとって陽に当てることでカビが生えたりすることを未然に防げますし、竹刀のささくれは失明などの重大なけがに繋がりかねないため逐一チェックするようにしましょう。
自分のためにも相手のためにも、安全に、そして礼儀を守りながら剣の道に邁進していきましょう。