強豪選手であればもちろん自分の使用する剣道具にはこだわるものです。
そうでなくても、剣道具(防具)などの試合会場にも持ち込むようなアイテムは、やはり自分だけのオーダーメイド品を使用して周りとの差をつけたいところですよね。
ということで今回は剣道アイテムの「オーダーメイド」について、そのポイントを解説していきます。
|面のオーダーメイドについて
剣道具のオーダーメイドについて、まずは「面」について解説します。
面は剣道をする上での顔といっても過言ではないので、ぜひともこだわりを出したいところです。
どんな点をオーダーできるかなど、面をオーダーメイドする際に気になる点をまとめてみました!
面のオーダーメイドに関しては、面のサイズや名前の刺繍はもちろんのことですが、その他にもさまざまな点をオーダーメイドで自分好みにカスタマイズできます。
それぞれ「面金」「面布団」「突き垂れ」に分けて解説していきます。
面金について
面金の種類はざっと、チタンとジュラルミンに分けることができます。
その他にも一昔前は鉄製のものもありましたが、重く実用的ではないため現在ではあまり見られません。
また、チタンとジュラルミンに分けられるといっても「G(ジュラルミン)チタン」のように、これらが一緒に使われている場合もあります。
表記の仕方は様々ですがだいたいは純正でチタンやジュラルミンを使用しているか、これらを同時に使用しているものが多いようです。
次にこのチタンとジュラルミンの違いですが、基本的には「重くて頑丈なチタン」と「軽くて使いやすいジュラルミン」と言うことができるのではないでしょうか。
また、剣道具屋やカタログなどで面をみていると面金の表記に「IBB」という表記が用いられているものを目にしますが、これは通常よりも面金の重心を奥にすることで重さを変えずに衝撃に強くなるように面金に施される技術の事です。
もちろんオーダーメイドで選ぶことができるので、気になった方はぜひお買い求めになってみてください。
|面布団について
次は頭の部分から肩まで伸びる、「面布団」についてです。
面布団についてオーダーメイドで選べるのは主に「刺し」と「飾り」です。
「刺し」は糸の刺しのことで、「刺し幅」や「刺し方」を選ぶことができます。
「刺し幅」は基本的に細かければ細かいほど面布団は薄く固くなっていきます。
逆に刺し幅が大きければ大きいほど面布団は柔らかく厚くなっていきます。
だいたいは1.5ミリから8ミリほどまで選ぶことができ、見た目や実用性を加味して選ぶといいでしょう。
「刺し方」は糸の縫い付け方のことです。「グノメ刺し」や「のべ刺し」などいろいろと種類があります。
「刺し方」についての詳細はこちらの記事で解説しているのでよろしかったらこちらもご参照ください。
(記事URL:https://kendopark.jp/kenjoy/tezashi_bogu)
飾りとは面布団の肩にかかる部位に施された「飾り糸」などのことです。
色や仕立てなど様々な種類が選べるので、ぜひ自分の好みに合ったものを選んでください。
|突き垂について
最後は突き垂についてです。
基本的には突きを受ける部分の飾りの種類や、その下の飾り糸の色や仕立てを選択することができます。
突きを受ける部分の飾りは「蜀紅」「刺し」、「花菱」などの様々な種類があります。
気になる方はお店の方に相談してみてください。
カタログや通販サイトの場合にも飾りの種類については必ず記載があるはずなので、よく調べてから気に入ったものを決めるといいでしょう。
小手のオーダーメイドについて
面の次は小手について解説します。
小手は剣道をする際に打突部位である上に直接竹刀を握る部分でもあるので、自分に合うものを慎重に選びたいところです。
そんな小手のオーダーメイドについて気になるポイントを解説します。
小手のオーダーメイドについては手首の部分にあるケラと呼ばれる箇所の段の数や小手紐などの細かい箇所が選択可能ですが、やはりメインとなるのは小手布団と拳の2か所です。
小手布団については面布団同様「刺し」について選択が可能です。
拳については、手の甲にあたる「小手頭」と掌にあたる「手の内」があります。
「小手頭」は素材や飾り糸についてオーダーが可能です。
基本的には「鹿革」などがメインですが、他にも「牛革」や「合皮」などもあります。
手の内については主に「クラリーノ」や「鹿革」が基本です。
色は「白」か「茶色」で、色の染め方に、燻したり染料を使用したりと種類があります。
しかしこの染め方については記述がない場合も多いため、気になる方は実際に問い合わせてみるといいでしょう。
胴のオーダーメイドについて
学生であれば学校で統一した試合専用の胴を使用する場合も多いですが、試合専用の胴がない学校の学生や社会人剣士の場合であればやはり試合や昇段審査などの大一番には自分のお気に入りの胴を使用したいところですよね。
ということで次は胴のオーダーメイドについて、ポイントをまとめてみました。
胴は胸の部分の飾りと、胴台と言われる部分の素材と塗りが選択できます。
胸の飾りには飾り糸の文様(「雲飾り」、「三階松飾り」など)があり、その下の部分の糸の刺し方も先述の突き垂と同様に選ぶことができます。
胴台の素材については「ファイバー」と「竹胴」が主流です。
「竹胴」というのは、カタログなどで「50本」や「60本」と書かれているものがそれにあたります。
竹胴は同じ竹で出来ているだけあって竹刀の衝撃をよく吸収しますが、値段もファイバーより高い傾向にあります。
また、竹胴の本数だては本数が多いほどいいというわけでもありません。
また、胴の塗りに関しては多種多様で、個人個人の好みに応えるような様々な種類があるので、カタログや通販サイトを見たり、実際に店に足を運んで自分の目で確認するのが一番良いでしょう。
ぜひ自分の一番かっこいいと思う胴を選んでみてください。
垂のオーダーメイドについて
ここまで面・小手・胴と剣道具を紹介してきましたが、次は「垂」のオーダーメイドについて解説します。
華やかに上半身を彩る面・小手・胴と異なり地味なイメージを持たれがちですが、やはり高段者や強豪校の選手はカッコいい「垂」を使用し見た目にも堂々とした印象を与えます。
そんな「垂」をオーダーメイドする際のポイントについて解説していきます!
垂のオーダーメイドについては、面や小手と同様に「刺し」を選べるほか、垂の飾り糸などについてもオーダーが可能です。
「刺し」については基本的には面・小手と一緒なのですが、面でいう「グノメ刺し」が「ガク刺し」と表記されている場合があり、ここは注意したいポイントです。
また、飾りについては大垂の上の方についてる飾り糸がメインです。
これを特別に「垂飾り」と呼ぶこともあります。
2段から8段まであるとされ、段が多いほど高級であるとされています。また、大垂の模様も選ぶことができるほか、帯の部分の飾りも選ぶことができる場合があります。
その他にも帯の部分にジグザグに縫い込まれている「山道」と呼ばれる装飾や、帯の先端の幅などについてもオーダーメイドで変更することができます。
竹刀袋のオーダーメイドについて
最後は「竹刀袋」についてです。
普段から竹刀の持ち運びに使用して、試合の時でも畳に座って面を着けるその時まで携帯する剣道家の必需品です。
そんな剣道家たちのマストアイテム「竹刀袋」のオーダーメイドについてまとめてみました。
オーダーメイドができる竹刀袋は基本的に肩にかけるショルダータイプなどではなく、手で持ち運ぶ袋型のものになります。
選べるポイントはサイズや名前の刺繍はもちろんのこと布地の色からどんな四字熟語をいれるか、またその字体まで決めることができます。
その他にも家紋を入れることもでき、まさに自分専用の竹刀袋に仕上げることができるでしょう。
|オーダーメイド剣道具の魅力
いかがでしたでしょうか。
簡単ではありましたが、以上に剣道具をオーダーメイドする際のポイントをまてめてみました。
やはり仕上がりの良くて自分の身体と好みに合った防具を使うと、試合にも勝てる気がしますよね。
ぜひ皆さんもこの記事を参考に、自分だけのオーダーメイド防具を手にしてみてください。