日々テクノロジーが進化する中で、剣道具業界界においても製造・開発技術が進歩しています。
武道具店に足を運ぶと、見たこともないような剣道アイテムが数多く取り揃えられています。
今回はそんな最新、最先端の剣道具をご紹介したいと思います。
※混同回避のため、本記事では通称名の”防具”を呼称として使用しております。
|一般的な剣道具
はじめに、従来の一般的な剣道具の特徴を確認します。
防具(剣道具)
防具には手刺のものとミシン刺のものがあり、その中でも各々「何ミリ刺」と決まっています。
一般に刺し目が細かいほど仕上がりは綺麗になりますが、比較的高価で布団自体も少し硬くなります。
逆に刺し目が粗いと、布団がが柔らかく安価になりますが、型崩れもしやすくなります。
※あくまで一般的な見解であり、実際には物によって異なります。
参考記事:【剣道具(防具)の選び方】基礎知識編
道衣
道衣には、基本的に2種類の素材があります。綿道衣と化学繊維(ポリエステル等)道衣です。
綿道衣は基本藍染で、生地が厚く丈夫なのが特徴です。
最初の数回は洗うことで色落ちすることがありますので、手入れに少し手間がかかります。
化学繊維道衣は、色落ちの心配がなく、薄い生地ものも多いのでとても軽く涼しいです。
手入れも容易ですが、見た目の重厚感や耐久性が低いので、試合や審査等では避けられがちです。
参考記事:【剣道着(道衣・袴)の選び方】
|先端技術を駆使した剣道具
ここからは、先端技術を使った防具・剣道具をご紹介していきます。
フィットスキャン3D
百秀武道具店が提供している、頭部の立体スキャンサービスです。
精度0.1mmの3Dスキャナを使い個々の頭部の型を読み取り、そのデータをもとに完璧に面の「物見」を合わせます。
物見が合わないと、物見の上や下から相手を見ようとして、その結果顎が上がったり逆に顎を引きすぎたりと姿勢や体勢に影響を及ぼします。
このフィットスキャン3Dを使えば、完全に頭部にフィットする面の製作が可能です。
画像出典:百秀武道具店公式HP
BAK
最新のスポーツ科学をに基づき、剣道の動きを補助するために栄光武道具が開発した剣道具シリーズですです。
特に剣道用アンダーウェアは、怪我の予防、パフォーマンス向上、疲労軽減、体温調整等の効果を発揮します。
アンダーウエアの他に、防具セットもリリースされています。
|先端素材
使用する素材にも、最新のものが続々と登場しています。
そんな先端素材を使用した商品を、いくつかご紹介します。
洗濯できる防具素材
なかなか洗濯できるイメージのない剣道の防具ですが、現在は洗濯機で洗うことができる商品も開発されております。
洗える防具セットとしてヒットした松勘工業の「活人」などは、警察や学校等の使用頻度が多いチームに稽古用防具として導入されています。
Nano-magic
「限りなく綿に近いポリエステル」として松勘工業が開発した、袴向け新素材です。
綿袴の持つ見た目の高貴さと、テトロン袴の持つ手入れの簡便性を掛け合わせた袴です。
綿のような風合いを持ちながら、洗濯機で洗濯をしてもヒダが取れたり色落ちすることはありません。
ハイブリッドレザー「極 / KIWAMI」
従来人工皮革を藍染することは不可能と言われてきましたが、それを実現したのが東山堂が開発したハイブリッドレザー「極」です。
これにより藍染の風合いを保ちながら、天然皮革よりも大幅な軽量化を実現しています。
画像出典:東山堂「源」HP
スーツケース型キャリーバッグ
近年防具袋も進化を遂げ、面白い商品が続々と登場しています。
その中の一つが、スーツケース型の防具袋である全方向キャリーバッグです。
4つのキャスターが付いており、全方向可動となっています。
|最新の剣道具を使ってみよう。
時代の変化とともに、剣道具も日々進化しています。
周囲の方が使っていない物でも、自分が先駆者となるつもりで、新しい剣道具に手を伸ばしてみてください。