「リバ剣」という言葉をご存知でしょうか?
「リバイバル剣士」の略で、ブランクを挟んで剣道を再開なさる方々の総称です。
主に学生時代等に剣道をやっていて、大人になってから再開された方を指しています。
剣道は、高齢になっても安全に取り組める数少ない競技であることから、大人になってから再開なさる方が相当数いると言われています。
それは、「大人の趣味」として、また「生涯スポーツ」として、さらには「マインドフルネス」のツールとして支持されているからでしょう。
また、「昇段審査」という長期目標を設定できる仕組みもあり、「大人の嗜み」としても最適と言えます。
一方で、いざ再開しようと思っても、さまざまなハードルがあることも事実です。
それらを踏まえ、「リバ剣」の方々に向け、剣道再開への道を総合的に解説いたします。
|「リバ剣」とは?
「リバ剣」とは、いわゆる「リバイバル剣士」の略で、過去に剣道の経験があり、そこから数年間剣道から離れていたが、大人になって再開する方々を指す俗称です。
多くは、小学校・中学校・高校で剣道をやっていた方が、社会人になって剣道を再開し、昇段を目指すなどのケースを指していますが、明確な定義はありませんし、全日本剣道連盟で定められている呼称でもなく、あくまで俗称です。
|「リバ剣」の方々の課題
大人になって剣道を再開することは大変素晴らしいことですが、剣道側になかなか受け皿が整っておらず、実際に稽古を継続するまでに、いくつかのハードルに直面することがあります。
稽古場所をどこにするか?
「剣道を再開する」といってもブランクがありますので、いきなり先生がいる道場や剣友会に行くのは勇気が要るものです。
道場側も、子供の稽古主体で大人向けの指導や稽古をあまり行っていないことも多く、インターネット上でもそういった情報が充実しているわけではありません。
周囲に紹介してくれる人がいないことも多いため、「どこで稽古に励めば良いかがわからない」ことがしばしばあります。
東京近郊では、特定の先生を配置しない「社会人剣道サークル」も数多く存在し、再開当初はそういったところでブランクを取り戻す方もいらっしゃいます。
※記事の後半におすすめの稽古場所や教室等をご紹介しております。
どの用具を購入するか?
学生時代使っていた剣道具があったとしても、昔と今では当然サイズも異なるでしょうし、現代のほうがより洗練された機能やデザイン性を有する用具が多いのも事実です。
また大人として始めるため、「剣道具にはこだわりたい」という方も一定数いらっしゃいます。
そのような方にとっては、「どの用具を選べばよいか?」を調べるのも一苦労ですし、剣道具店に聞きに行くとしても、「どこに行けばよいのか?」「初歩的な質問をしても大丈夫か?」等、不安は尽きないものです。
剣道具業界は情報発信力が弱いこともあり、昨今ではFacebookの専用グループ等で、情報交換している方も多いようです。
※記事の後半におすすめの剣道具等をご紹介しております。
どのように上達するか?
「師をどこに求めるか」も難しい問題です。
当人の再開時のレベルにもよりますが、10年以上ブランクがある場合は、なかなか取り戻すのも難しいですし、「改めて基礎から学びたい」という方も多いでしょう。
特に昇段を目標に定めた場合、しっかりと基本から教えてもらえる環境が必要となるものです。
一方で、一般的な道場では成人の稽古は地稽古主体で、あまり基本稽古を行わないケースが多い上、高段位の先生に直接質問したり、指導を仰ぎに行くのもハードルが高いことがあります。
そのため、基本的な部分は自分でYouTubeや剣道雑誌等から学び取るという方もいらっしゃいます。
その場合、なかなか上達に結びつかずに、苦労なさっているケースもあるようです。
そこで現在では、「オンラインサロン型」の道場や、「大人向けの初心者剣道教室」なども登場していますので、そういった機会を活用するケースもあります。
※記事の後半におすすめの稽古場所や教室等をご紹介しております。
|「リバ剣」の方におすすめの教室
昨今は従来の道場のほかにも、様々な形態の剣道教室が存在します。
自身のライフスタイルに合わせて、選んでみましょう。
剣道専門オンラインサロン「剣道イノベーション研究所」
いわゆる「月額制オンラインサロン型」の道場で、従来の道場にオンラインを組み合わせながら、双方向での学びを実現した道場(サロン)です。 主宰に岡田守正氏(剣道教士八段)を迎え、技術論のほかに昇段、指導論、試合論、歴史論等、全方位的に高いレベルで剣道を探求する仕組みが整っています。
会員の方には、初段から七段の方まで、また元日本代表選手もいらっしゃるとのことで、段位や実力にかかわらず「基礎から本格的に学びたい」方に最適です。
「敷居が高い」という方には、コンテンツ視聴だけできる「閲覧会員プラン」も用意されています。
※参考記事:
大人(社会人)向け剣道教室「ケンプラ」
「ケンプラ」は初心者や初中級に特化した剣道教室で、大人になってから剣道を始めた方や、ブランクがある方、道場に行くのがまだ不安な方等にも、基礎の基礎から丁寧に指導しています。
代表の佐藤翔氏は、高校時代に全国選抜に出場した実績を持ち、確かな知識のもと、レベルに合わせた丁寧な指導が特徴です。
※参考記事:【生涯剣道の裾野を広げる】大人(社会人)向け剣道教室ケンプラ 代表佐藤翔太
社会人剣道サークル「kent」
「ケンプラ」代表の佐藤翔氏が運営する、社会人剣道家の稽古サークルです。
特に特定の指導者を置かない一方、基本打ちから行うため、自分のペースに合わせて稽古ができます。
「全員フラット」のコンセプトが徹底されており、「元立ちを置かない」「突きと逆胴禁止」といった参加者全員に優しいルール設定をしているのも特徴です。
会員は約800名を誇り、稽古会には常時50名程度が集まる一大剣道サークルです。
参考記事:【剣道をもっと気軽に楽しく】社会人剣道サークルkent 代表佐藤翔太
オープン稽古会
上記でご紹介した「kent」と同様に、「社会人向け剣道サークル」という形態をとっているものや、「オープン稽古会」のように誰でも自由に参加できる稽古会が多数存在します。
色々なサークルや稽古会を掛け持ちしている方もいらっしゃるので、一緒に参加した方に尋ねてみるのも良いでしょう。
※参考記事:誰でも参加可能!【オープン稽古会・社会人剣道サークルまとめ】東京版
|「リバ剣」の方におすすめの剣道具
せっかく剣道を再開するなら、学生の頃に使っていた古くボロボロのものではなく、大人として恥ずかしくない用具を揃えたいという方も多いでしょう。
一方で、10年スパンでは剣道具の機能やデザインもかなり変わっていますので、どれを選べば良いかわからないかもしれません。
そんな方に向けて、おすすめの剣道具セットをご紹介します。
おまとめセット
一式を一気に揃えたいという方には、商品点数の多いおまとめセットがお得です。
【疾風】ビギナー向け防具6点セット
剣道入門15点セット
初心者セット【B】(〜185cm)
剣道具(防具)セット
初心者や初中級者でも使いやすく、デザインも高貴なラインナップをご紹介します。
【特練ピッチ】セット from 栄光武道具
【豪】セット from ミツボシ
|剣道を長く続けよう!
剣道は、高齢になっても探求できる数少ない競技です。
「昇段審査」や「剣道具」といった、こだわりを持って長く取り組める要素も含まれています。
せっかく再開なさったのであれば、長く続けたいものです。
そのために、自分に合ったスタイルを探してみてはいかがでしょうか。