全剣道家必読!【感染拡大予防ガイドライン完全解説】全日本剣道連盟 中谷行道・宮坂昌之

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「感染拡大予防ガイドライン完全解説」

全日本剣道連盟専務理事 中谷行道
全日本剣道連盟アンチ・ドーピング委員会 宮坂昌之


コロナウイルス感染拡大を受け、対人稽古の自粛が続いていましたが、全日本剣道連盟から「対人稽古再開に向けた感染拡大予防ガイドライン」がリリースされました。
一方でインターネットやSNS上では、様々な情報や「飛沫防止ギア」が氾濫しており、一部の剣道家にミスリードや混乱を生んでいる状況です。

そこで改めて、ガイドラインを策定した全日本剣道連盟に取材を行い、その背景や詳細解説を頂くことで、正しい情報発信を行うことといたしました。

※2020年6月末現在時点での内容となっています。
(以下 KENDO PARK=KP   中谷行道氏=中谷 宮坂昌之氏=宮坂)

KENDO PARK

|ガイドライン策定の裏側

今回の詳細解説にあたり、前半は全日本剣道連盟中谷専務理事による「運営部分」を解説インタビューを記載いたします。
宮坂先生への、「医学見地」での解説インタビューは、本記事後半に記載致します。

KP:
「対人稽古再開に向けた感染拡大予防ガイドライン」(以下「全剣連ガイドライン」)が策定されました。
まずはその背景と経緯について教えてください。


中谷:
本年(2020年)1月頃から感染者が出始め、3月頃には大学剣道部の合宿中止や、他スポーツでの練習自粛等が始まっていました。

連盟としては、3月下旬に注意喚起の声明を出しましたが正式な稽古自粛等の要請はしていませんでした。
しかし、3月末に愛知県警や鮫洲試験場において、剣道の稽古によるクラスターが複数発生したことを受け、剣道としても個別に本格的な対応策を策定すべきとの結論に至りました。

幸いなことに、全日本剣道連盟のアンチ・ドーピング委員会に携わっていただいていた宮坂昌之先生(大阪大学名誉教授・後述)と医・科学委員会に携わっていただいた宮坂信之先生(元東京医科歯科大学医学部附属病院長)が、免疫学の専門家でいらっしゃったため、先生方より専門的な見解を頂きながら、その後の方針策定を行いました。


KP:
そこから、全日本剣道連盟から様々なリリースがありました。


中谷:
まずは4月上旬に、「対人稽古自粛のお願い」のプレスリリースを出しました。

一方で、こちらから稽古自粛をお願いする以上は、出口戦略(=解禁)の議論をしておかなければいけないと考え、同時並行で「どうすれば安全に稽古ができるか」の議論を重ねました。

宮坂先生をはじめ専門家の方々によると、感染にはいわゆる「接触感染」と「飛沫感染」がありますが、後者の「飛沫感染」の影響が圧倒的に大きいのではないかという意見を頂き、「飛沫感染をいかに抑えるか」を軸にガイドライン策定作業に入りました。

その時点で、すでに各武道具店から独自に「飛沫防止マスク」のようなものが多数販売されていたことから、全日本武道具協同組合と協力して、科学的な調査の上で一定の方向性を定めることとしました。

そこで4月末には、高精度な空調テストで知られる新日本空調株式会社様のご協力を得て、いわゆる「面マスク」(=口に直接身に付けるマスク)と、各武道具店が開発していた「面シールド」型の飛沫防止ギアをテストいたしました。

その結果、面マスクを装着すると約90%の飛沫を防止し、シールドを併用すると約95%の飛沫をカットできることがわかりました。

一方で、面シールドだけだと約70%程度しか飛沫防止効果がなく、「面マスクの装着を必須とし、面シールドの装着は強く推奨する」というスタンスに決定いたしました。
とはいえ、特に高齢者は「人からかかるリスク」も「人にかけるリスク」も大きく、また疾患等によっては重症化しやすいため、「相手からの飛沫を防止する面シールドの併用も極めて強く推奨する」というスタンスを取っております。


KP:
マスク装着に関しては、呼吸が苦しくなることや熱中症の問題が当初より指摘されていました。


中谷:
その部分に関しては、もちろんこちらでも重々承知しております。
特に熱中症に関しましては、以前から課題となっていた部分ですので、今回のガイドラインに関わらず、これを機に剣道界全体で稽古における「ニューノーマル」を作ることが必要だと考えています。

そこで、「剣道における熱中症 報告フォーム」を開設いたしました。
全日本剣道連盟として、剣道における熱中症の状況を広く把握する目的ですので、該当症例があった場合は遠慮なく報告いただけると幸いです。

▼参考
全日本剣道連盟「剣道における熱中症への取り組み」

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「剣道における熱中症 報告フォーム」から事例報告が可能。
出典:全日本剣道連盟「剣道における熱中症への取り組み
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|安全確保体制の充実

KP:
全日本剣道連盟では、従前から色々な安全確保体制を構築しています。


中谷:
2020年の2月には、「重大事故の報告システム」を開設いたしました。

全日本剣道連盟では、「生涯剣道」を願う観点から、従前より剣道の安全性を明確にする必要性を議論してきました。
そこで剣道における重大事故を、所属の地方代表団体(都道府県剣道連盟)及び全国組織関連団体経由で情報収集する体制を構築いたしました。
個人情報は目的以外には一切使用しませんので、遠慮なく報告をお願いしたいです。

▼参考
剣道における安全性への取り組み


KP:
東京をはじめ、地域によっては自治体の方針や教育委員会のガイドラインが厳しく、実際は稽古できなかったり、施設が使えなかったりすることがあるようです。


中谷:
全剣連ガイドラインでは、
”都道府県の方針を遵守するものとし、必要に応じ都道府県スポーツ部局、健康福祉部局に報告するものとする。”
と明記しております。

あくまで、各自治体や教育委員会の方針が優先されますので、まずは自治体のガイドラインや指針の確認をお願いします。

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所属の地方代表団体(都道府県剣道連盟)及び全国組織関連団体経由で、事故報告が可能。
出典:全日本剣道連盟「剣道における安全性への取り組み
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|審査会実施へのロードマップ

KP:
審査会実施予定も打ち出していらっしゃいますが、実際の催行はどのようになるのでしょうか?


中谷:
全日本剣道連盟では、剣道家の皆様の修練を奨励するため、審査会を実施することを決定いたしました。
そこで、6月22日に「審査会実施にあたっての感染拡大予防ガイドライン」をリリース致しましたので、詳細はそちらをご確認ください。
※あくまで現段階での状況や情報に基づくガイドラインですので、その点はご留意ください。

▼参考
審査会実施にあたっての感染拡大予防ガイドライン

剣道の審査会実施にあたっては、一般的な衛生管理のほかに、「大人数が密集しやすい」「高段位審査では高齢者が多い」という課題があります。

そこで、「受審者確認票」を発行することとし、本券を所有し、かつ体温測定をクリアした方しか会場に入れない形式と致しました。
これにより、「午前・午後」といった時間制で受審者や人の動線を完全に分ける上、観覧や付き添い等の外部者が入場できなくなり、会場内の人数を大幅に削減できるようになりました。

また審査会実施のガイドラインは、先に示した全剣連ガイドラインをベースに作成しております。
高段位の審査会では、どうしても年齢層が高くなってしまい、「感染するリスク・感染させるリスク」の双方が高くなってしまいます。
そこで、受審者には面マスクとシールドの併用を極めて強く推奨し、会場の係員はマスクとフェイスシールドを装着予定です。


KP:
各自治体との調整はいかがでしょうか。


中谷:
審査会実施にあたって、当然各地域の会場を確保する必要があります。
この部分に関しては、あくまで各自治体の方針との調整となりますので、開催予定地の各剣道連盟より、当該自治体と擦り合わせを行ってもらいました。

全剣連は今後の審査会スケジュールを公表していますが、これらは当該自治体のご了解を得ております。
ただし、今後の感染状況等で各自治体の方針が変わるかも知れませんので、注意深く対応していく方針です。

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運営人ついて解説いただいた、全日本剣道連盟専務理事 中谷行道氏。
出典:全日本剣道連盟YouTubeチャンネル
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|現場で気をつけるべきこと

KP:
昨今では、学校施設を使用する道場、社会人剣道サークル、実業団チーム等、様々な稽古形態が存在します。
今後、現場で気をつけて行くべきことを教えてください。


中谷:
現在、7月以降に通常メニューに戻していくロードマップとしていますが、あくまでこれは現時点での目安で、個々人の体力の状況や、いわゆる ”第二波”の発生状況も鑑みて適宜見直して頂きたいと思っています。

特に社会人剣道家の方々に関しては、そういった状況も踏まえながら、慎重に稽古して頂きたいと思います。

全剣連ガイドラインでは、「団体間の交流、出稽古は当面禁止する。」としておりますが、社会人剣道サークル等においては、全日本剣道連盟としてその活動を規制するものではありません。
「対人稽古再開に向けた感染拡大予防ガイドライン」を遵守し、稽古を実施いただく分には問題ございません。

ただ社会人剣道サークルは、通常の会員制道場等に比べ、稽古人数が予測しづらいと思いますので、予め使用する道場や体育館のキャパシティに合わせて稽古可能な上限人数を定め、元立ちや並ぶ人は 2m以上のフィジカルディスタンスを確保するようお願いいたします。
この点に関しては、もちろん学校や実業団、町道場等でも同じです。

学校施設や公共施設を利用している団体に関しては、各地域の教育委員会や地自体の指示を最優先して頂きたいです。
全日本剣道連盟としては、「稽古のやり方」についてガイドラインを定めておりますが、施設利用や実際の活動については、各地域の方針に従って行っていただくようお願いします。


KP:
審査会以外のイベントの再開、および現段階での「終息」に関する議論はありますでしょうか?


中谷:
全日本剣道連盟で実施している、中央講習会や社会体育指導員養成講習会等は、状況に応じて再開していきたいと考えています。
現時点では確定したことはございませんが、ある程度月ごとに状況を精査し、今後随時決定していく予定です。

全日本剣道選手権および全日本女子剣道選手権に関しましては、剣道界においても重要イベントかつ、他大会のベンチマークとなる大会であることから、先日「全日本剣道女子選手権・全日本剣道選手権について」というリリースを出しております。

リリースにもあります通り、当初予定の本年(2020年)9月、11月の実施を中止し、来年(2021年)1月から3月での開催を検討中です。
開催可否の判断は、新型コロナウイルス感染状況や感染防止策の整備状況を勘案し、本年(2020年)10月末を目処に判断予定です。

上記両大会に関しては、各地方予選の開催可否が鍵を握りますので、その部分は今後も観察していく予定です。

▼参考
全日本剣道女子選手権・全日本剣道選手権について

地方イベントに関しては、ある程度各地方の剣道連盟ベースで判断を任せています。
感染状況や人口動態が地域によって異なるため、人口の交流や人数の殺到がある程度コントロールできる規模であれば、各自治体の方針を遵守及び認可されたものであれば、特に規制するものではありません。

「終息」に関しても、まだまだ情報不足であるため、現段階では定義付けはしておりません。
個人的には、やはりワクチンの開発と摂取状況が目安になるのではないかと考えています。

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全日本剣道選手権は、来年初頭の開催を検討。
出典:全日本剣道連盟
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|医学的見地からも理解する

ここからは、医学的見地から解説頂くため、大阪大学名誉教授にして、免疫学の権威として各メディアにも出演なさっている、宮坂昌之先生へのインタビュー内容を掲載いたします。


-宮坂昌之(みやさか まさゆき)-

1973年 京都大学医学部卒業
全日本剣道連盟アンチ・ドーピング委員会
大阪大学名誉教授
日本免疫学会元会長
大阪大学WPIフロンティア免疫学研究センター招へい教授


KP:
2020年6月4日に「対人稽古再開に向けた感染拡大予防ガイドライン」が制定され、対人稽古での面マスク(=口に直接装着するマスク)装着が義務化されました。
その背景の解説をお願いします。


宮坂:
ガイドライン制定当時、一部のデータで「東京都民の1%近い人がウイルスを保有している可能性がある」というものがありました。
一方今回のコロナウイルスは、感染者全員が他人に感染させるわけではなく、感染者のうち約2割が他人に移す可能性があると言われています。

つまり、上の数字が正しければ、1,000名中あたり約2名が他人に感染させる可能性があるということになります。
ということは、大きな大会や段審査などですと、集団感染が起こる可能性があることになります。

このウイルスの主な感染経路は飛沫感染、すなわち、飛沫を吸い込むことによって起こりますので、何とか口、鼻からの飛沫飛散を最大限防ぐことによってこの飛沫感染を防ぎたいと考えました。

一方、人間の免疫機能を考えると、感染するにはウイルス粒子1個2個ではなく、かなりの個数を吸い込む必要があると考えられます。
その観点に立つと、ウイルス吸入の可能性はゼロにする必要はないが、大きく減らしたいと考えました。

上記の点を踏まえ、マスクによって9割の飛沫飛散を防止すれば、数字上はかなり感染しにくい状況が作れると判断しました。
ちょうどその時、各武道具店から「飛沫防止ギア」が複数販売されていたため、それらも合わせて、「用具による飛沫防止」の科学的根拠を得るため、飛沫テストを行いました。


KP:
テスト結果の概要は公開されてますが、可能な範囲で詳細解説頂けますでしょうか。


宮坂:
剣道において、最も飛沫が発生するのが「発声時」です。
今回の調査から、気合を出すことにより、直径5ミクロン以上の飛沫が約1~2m飛ぶことが確認されました。

また、直径0.5~5ミクロン程度の微小な飛沫は、しばらくの間空中を浮遊することがわかりました。
そこで、前者の大きな飛沫は面マスクやシールドで対応し、後者の小さな飛沫は送風・換気で対応することを考えました。

それに対し、各飛沫防止ギアをテストしたところ、
・面マスク(=※後述)のみ装着:約90%飛沫低減
・面シールド(=マウスガード・アイガード 等)のみ装着:約70%飛沫低減
・面マスクと面シールドを併用:約95%飛沫低減

という結果となりました。

特にマウスガードのみの装着の場合、約70%飛沫低減となるものの、マウスガードの上から飛沫が飛び出して、相手に向かう可能性があることから、対人稽古においては原則として面マスクを装着することと致しました。

約90%の飛沫低減により、残りの10%程度は飛沫が飛散する可能性があり、さらに微小な飛沫は浮遊し続けますので、これらに対しては道場での送風・換気が重要と考えています。

また口に装着する「面マスク」については、後日様々なタイプをテストしました。
その結果、通常の「マスク」の形状をしたものであれば、手拭いを利用したマスクより良い飛沫飛散防止効果が得られる傾向がありました。
手拭い利用のマスク以外に、紙マスク、ウレタンマスク、ポリエステルマスク、水着素材で作ったマスク、ランニングマスク等をテストし、いずれも高い防止効果が得られました。

既に言われているように、息苦しさや熱中症への影響が考えられますので、自身に合ったマスク選び、またマスクと口の間に少し空間を設けたり、鼻を出す、または口の前にぶら下げるといった工夫を頂くと良いと思います。
尚、いずれの場合でも、マスクが口から離れたものは良くなく、口に直接触れていることが必要です。

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全日本武道具協同組合と合同で、飛沫テストを実施。
出典:全日本剣道連盟YouTubeチャンネル
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|高齢者は極めて慎重に

KP:
剣道は高齢者が多い競技ですが、それに対する施策や注意点を教えてください。


宮坂:
高齢者に関しましては、感染するリスク・感染させるリスク・重症化するリスクのいずれも高いため、極めて慎重な対応が必要となります。
ウイルスの排出量も高いことから、子供を指導する指導者も、人一倍の注意が必要です。

米国で発生した事例では、61名が2時間半合唱練習を行ったところ、たった1人の感染者から52名が感染し、2名死亡となりました。
感染者の平均年齢は69歳と、高齢者の方が明らかに感染しやすい特徴が見て取れます。
日本でも、コロナウイルスで亡くなった方の9割は65歳以上です。

また先述の通り、高齢者はウイルスの排出量も大きいことから、高齢の方ほどマスクをすべきだと思います。

このようなことから、特に「何人も相手にして、元気に稽古する先生」の方が危険性が高い可能性があると、私は警鐘を鳴らしています。
一般の剣道家の方でも、65歳以上の方は、稽古再開にあたっては、当面は少しずつ体を慣らしながら、慎重に対応されたほうが良いのではないかと感じています。

高齢者は、どのような対策をしても外出する以上は「ゼロリスク」にはならないため、その点は各自が自覚して稽古を頂きたいところです。
もちろん、現時点での情報を勘案してガイドラインを作成していますので、今後状況によっては、追加で規制やルールが出る可能性もあります。


KP:
社会人剣道家にとっても、数ヶ月ぶりの稽古になる方が多いと思います。
稽古再開にあたって、注意すべき身体位的ポイントはありますか?


宮坂:
ただでさえ在宅時間が長く、通常よりも運動不足の状態かと思いますので、急に激しい稽古はせず、怪我には十分気をつけていただきたいです。

熱中症はもちろんのこと、アキレス腱や脚部分の肉離れ等は、剣道において特に多い怪我ですので、従前よりもケアして頂く必要があります。
また、中国でもマスク着用で急な運動再開をすることによって、心肺系の事故が発生していますので、少しずつ慣らしていくことが最も重要だと思います。

全剣連ガイドラインで、10日間区切りで稽古ロードマップを示しているのも、上記のような理由からです。

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高齢の方は、面マスクとシールドの併用を強く推奨。
出典:全日本剣道連盟YouTubeチャンネル
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|稽古のニューノーマルを作る

KP:
子供に対して、注意することを教えてください。


宮坂:
現段階では、一斉休校等を実施していた関係で、子供がかかった際の影響やデータが少ない状況です。

とはいえ子供が感染した場合、家にウイルスを持って帰って、家族に感染させる可能性も考えられますので、特に学校の指導者や道場主の方々は、そういった共通認識を持っておいて頂けると良いと思います。

また道場をはじめ、各団体では氏名や連絡先の記帳およびデータ保存を定めています。
それに伴う筆記具の共用等は、なるべく避けるようにお願いします。



KP:
厚生労働省発表の「新しい生活様式」では、「人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)空ける」となっている上、全剣連ガイドラインでも元立ちの間隔は2m以上としています。
実際対人稽古を実施することに関して、問題はないのでしょうか。


宮坂:
はい、マスクをすれば大丈夫であろうと考えています。
といいますのは、マスクをすることにより9割以上の飛沫の飛散が抑えられるからです。

さらにシールドを使用すると、より良い飛沫飛散が抑えられます。
特に、高齢者の方々には、相手からの飛沫飛散を防ぐためにシールドの使用をお勧めします。

これに加えて、しっかりと道場内の送風・換気をしていただければ、空気中に漂う微小な飛沫も吹き飛ばすことができます。

このように、基本的には全剣連ガイドラインに沿って実施いただければ、現段階では問題ないと考えています。

▼参考
<「新しい生活様式」の実践例>

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出典:厚生労働省「”新しい生活様式”の実践例
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|剣道家の皆様と共に

KP:
全剣連ガイドラインでは、使用済みのシールド、剣道具(特に面、小手)、道場、共用道具類のアルコール消毒を規定しています。
そのポイントを教えてください。


宮坂:
剣道具では、特に面の内側を重点的に消毒ケアすべきです。

また、直接口に接着する面マスクが最もケアすべきギアですので、持ち運び包装用のビニール袋を常備しておくと良いと思います。
垂名札の中に常に入れておき、稽古終了次第、マスクの内側を触らないようにしながら、そのビニール袋に入れて持ち帰るというイメージです。

洗濯が可能なマスクであれば、マスクの内側を触らないようにしながら、そのまま洗濯機等で洗濯すれば、ウイルスはほぼ除去されるので、繰り返し使用することも可能です。

道場および体育館の出入り時は、手指の消毒はもちろんのこと、稽古前後の消毒を規定しています。また、道場の床も稽古前と後に消毒液を使って清拭してください。
稽古中の同伴者の入場を制限するのも、町の剣友会だと父兄の方々が床に座ることもよくあるため、それによる感染リスクを回避するためです。

尚、「エアロゾル(微小飛沫による)感染」を回避する観点から、道場や体育館は「空調つけたまま換気する」状態がベストです。
あくまで換気ありきですので、空調設備の有無にかかわらず、会場の換気を優先するようにしてください。


KP:
今後の課題やビジョンを教えてください。


宮坂:
現在数多くご意見を頂いている、マスクをすることでの息苦しさや熱中症の課題は、今後も研究と検証を続けていく予定です。
稽古の形態を変えたり、飛沫防止ギアの商品開発により、剣道家の皆様と一緒に改善して行ければ良いと考えています。

また韓国等では、面の内部をシールドで覆うことにより、音の反響があり耳へのダメージが懸念されている事例も報告されています。
従前より、長年の剣道を行うことによる耳へのダメージは、懸念されてきたところでもあります。
しかし、耳への測定が難しいこと、また実際に影響が出るまで何年もかかることが検証の妨げとなっています。

とはいえ全日本剣道連盟の医・科学委員会ではこちらも引き続き検討を進めていくとのことです。

全日本剣道連盟では、現在各種報告窓口を設置していますので、ご意見や事例報告等あれば、遠慮なく報告いただけると幸いです。
そういったことを通じて、剣道家の皆さんと一緒に「剣道のニューノーマル」を作っていければと考えています。

稽古自粛の解除及び感染防止ガイドライン制定
出典:全日本剣道連盟YouTubeチャンネル

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