【剣道具を前へ進める】栄光武道具 間所義明

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栄光武道具 間所

▼武道具店インタビュー▼
剣道具を前へ進める
〜栄光武道具 間所義明〜

栄光武道具についてのみならず、新設した新ブランドライン「眞仁」についてもお伺いいたしました。
(以下 KENDO PARK=KP   間所義明=間所)


-間所義明-

1977年生 埼玉県出身
1992年に先代であるお父様が創業。
※設立当初は”栄幸武道具”の表記
1999年に栄光武道具に入社。
2007年「蜻蛉」シリーズ販売開始。
2017年フィリピンの製造メーカー「新進」を継承し、現地法人「EIKOBUDOGU.INC」を設立。
あわせて、新ブランドライン「眞仁」リリース。
現在、同社専務取締役及び剣道錬士七段。
(2019年1月現在)


|独自研究で剣道具を変える

KP:
現間所俊晴社長と義明専務が就任なさってから、明確にブランドイメージが変わったように思います。


間所:
私どもが経営に携わってからは、まず品質を変えるところからブランドイメージ向上に務めました。

私自身も学生時代に剣道を学んでいたのですが、当時からずっと”使いやすい”と思う剣道具と、実際に販売している剣道具にギャップを感じていました。

必要以上に華美なものにしたりと、選手の動きに合わせたつくりのものは少なかったように思います。

それに加えて、フィリピンのOEM工場で、製造も内製化できるようになりました。

そのような背景もあり、より剣道の動きに即した剣道具が主流となるのではないかと、独自に商品開発をスタートいたしました。


KP:
剣道具製作の技術やノウハウは、どのように身につけられたのですか?


間所:
明確な文献もなかったので、まずは過去の剣道誌を全て読み返しました。

また自社商品や修理等で持ち込まれる他社防具を研究し、自分なりに理想とする”型”を模索しました

特に形状が複雑で、大きい動きを伴う小手の開発を最初に手掛けました。
色々な小手を分解したり、芯材と縫い方の組み合わせを何十パターンも研究するなどしましたが、満足のいく仕立てができるまで3年程度かかりました。

もともと凝り性な正確であるのもありますが、とにかく「自分が使いたいかどうか」にこだわっています。

その中で、自分が満足のいく製品だけを提供しています。

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KENDO PARK

KP:
ブランドイメージを浸透させるのは本当に大変だと思います。


間所:
商品力やイメージが浸透し始めるのに、5~6年くらいはかかったと思います。

開発当時は他社の防具ブランドが市場を席巻しており、ほとんどの有力選手もそういったものを使用していました。

それがある時、ある有名選手に「栄光の防具使っているけど、これ良いね」と言ってもらえた時に、やっと商品力が浸透してきたのだなと感じました。
他社製品を使用していた選手からそのような評価をいただけたのは、本当に嬉しかったですね。

栄光武道具
俊晴社長と義明専務、共に七段保有者の剣道家でもある。

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KENDO PARK

|剣道具の規範モデルをつくる

KP:
それが現在のシグニチャーシリーズとなっている「蜻蛉」シリーズですね。


間所:
「蜻蛉」は約3年もの開発期間を経て、2007年頃に販売をスタートいたしました。

防具の短縮化や軽量化が徐々に進んでいく中でしたが、「防具は体を守るもの」という考え方から、あえて耐久性とフィット感にこだわった仕立てにいたしました。
今となっては、そこが支持されているのだと思います。

現在でも、毎年少しずつスモールチェンジは行っています。
例えば、当初は4mm刺であったのですが、最近は柔軟でフィット感が高いものが好まれることもあり、6mmや8mm刺のものをラインナップの中心に据えています。

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KENDO PARK

KP:
剣道具製作にあたって大切にしていることを教えてください。


間所:
安全性とヒアリングですね。
栄光武道具の商品は、高い耐久性と人体の動きに基づいた設計を基本としています。

昨今の防具は、「軽く、柔らかく、薄く、短い」というのがトレンドですが、身を守れなければ何の意味もありません。
そういった流れに追随することは、全くしませんでした。
それが今につながっているのではないかと思います。

現在全日本剣道連盟からも面布団や小手布団の長さへの規制やオピニオンが出ています。
我々としてはもともと安全で耐久性が高い設計をしているので、そういったことにも影響されずに商品開発ができています。

剣道具は規格が曖昧な部分がまだまだ多いので、各社の裁量に任されている部分が多分にあります。
その中でルールや原則を逸脱したものができないよう、しっかりと規格を確立する必要があると思います。

個人的には、そういったルールの指標やモデルとなるようなものづくりができれば良いと考えています。

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KENDO PARK

KP:
ヒアリングの面も教えてください。


間所:
最近では、現役選手の用具サポートも行うようになりました。

その際に一番大切にしているのは、その人の剣道観をヒアリングし、またその人の剣道をよく観察することです。
そこから生まれるコミュニケーションから、最適な用具選びが始まると思っています。

剣道は対人競技でありながら、各人の用具が統一されていないという珍しい競技です。
その分ケアすべき要素が多いのですが、用具でカバーできる部分は全面的にサポートしていきたいと考えています。

栄光武道具 間所
大切なのは「自分が使いたい」と思うかどうか。

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KENDO PARK

|新ライン”眞仁(しんじん)”の設立

KP:
新ブランドラインの”眞仁”設立について教えてください。


間所:
”眞仁”は2016年頃に構想を始め、約1年後にリリースいたしました。

設立にあたっては、フィリピン工場の歴史が背景にあります。
蜻蛉シリーズも製作しているフィリピンの工場は、もともと日本で剣道具製作に携わっていらっしゃった職人さんが約30年前に設立した工場です。

他社が中国での生産にシフトする中、この方だけはフィリピンを選択しました。
中国へ進出した工場の中には、生産量確保とコスト削減のために日本の製法を続けられないところも出てきました。

そんな中、このフィリピン工場は昔ながらの日本の技術をベースに生産を続けていました。
その高い技術からかつては数多くの有名ブランド剣道具もこの工場で生産されていましたが、2014年に価格競争の影響で一度倒産してしまいました。

我々としてはどうしてもその技術をなくしたくない一心で昨年、現地法人EIKOBUDOGU.INCを設立しました。 

そうやってなんとか受け継いできた技術を存続させるには、職人たちにバリューの高い仕事を生み続けなければなりません。
そのためには価格競争に巻き込まれやすいOEM生産ではなく、象徴となるオリジナルブランドが必要だと考えました。

こうして生まれたのが、新ブランドライン”眞仁”です。

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KENDO PARK

KP:
眞仁の名前の由来を教えてください。


間所:
先述のフィリピン工場の名前が、もともと「新進(しんじん)」でした。

倒産に伴い一度その名は失われてしまいましたが、未開の土地で日本の技術が伝承されていることに敬意を表し、同じ読み方で「眞仁(しんじん)」と名付けました。

眞仁の商品を生産するフィリピン工場では、現在でも昔ながらの製造工程で剣道具を製作しています。
そのため大量生産はできず、例えば面を組み上げるのも職人1人あたり1日3個程度が限界です。

もちろんもっと効率的な生産工程を導入することも可能ですが、一度簡易な工程を導入してしまうと、全ての工程が断続的にそちらに流れてしまう可能性があるので、生産工程はあまり変えておりません。

栄光武道具 間所
現役選手の用具サポートやアドバイスも行う。

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KENDO PARK

|”剣道ライフ”を支える存在でありたい

KP:
今後のビジョンを教えてください。


間所:
剣道具における、トータルプロデューサーのような存在でありたいです。
一昔前までは、色々な場面で「あまりサイズがフィットしていなさそうだな」と感じるような防具を身につけている選手も多かったです。

それは武道具店側も情報発信や知識提供ができていなかったため、お客様も剣道具に関する知識や感覚の蓄積ができていなかったのだと思います。

それが今では、高校生のお客様でも柄の長さを指定してきたり、サイズを細かく指定してくるケースも多くなりました。
それに伴い、お客様との会話の機会も増えますし、商品開発のヒントも頂くことができます。

このように武道具店側もお客様と一緒になって育っていくような関係が、理想の形だと考えています。

昨今出回っている情報は、防具や竹刀がメインとなっていますが、現在私は道衣や袴、防具袋等も研究中です。
例えば2年前にリリースした軽量防具・竹刀袋「TONBO」シリーズは、稽古に行く際の負担や不便さを解消したいという想いから生まれました。

栄光武道具 TONBO
人気の【TONBO ライトキャリー】

このようにライフワークとして剣道に携わる皆様が、気持ちよく快適に剣道を続けられるような提案をしていきたいと思います。

栄光武道具には、二つの大きなカルチャーが根付いていると思います。
・やらなかったという後悔はしない
・まず自分たちでやってみよう
このようなベンチャーマインドを、常にスタッフ全員で共有しています。

これからも剣道具を通して、業界にイノベーションを起こすような存在でありたいです。

▼栄光武道具・眞仁の商品は、こちらよりお買い求めください。▼

栄光武道具 間所
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