【剣道道場経営の難しさ】

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剣道道場

昨今、都市部を中心に、「町道場」が減少していると聞きます。
特に「自前道場」の減少は、著しいものがあります。
そこで「道場を持つこと」「道場を経営すること」の難しさを考えます。

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|道場という名の「不動産」

町道場減少の主な理由は、以下の3点にまとめられると思います。

1)少子化による門下生減少

2)資金的問題

3)後継者不足

そこで「東京都内で町道場を経営する」と仮定し、どのような問題が発生するか考えてみました。

・平日昼間に道場をどう活用するか(=遊休資産問題

・どう門下生を集めるか(=集客問題

・多額の固定資産税、及び場合によっては相続税(=税金問題

・自分の後に誰を館長にするか(=後継者問題

世の中的にはあくまで町道場は「不動産」ですので、都内に道場を構えるとなると、「賃貸運用を放棄して道場で運用しなければならない」という現実が立ちはだかります。

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▼シュミレーション▼

狭めの道場でコート2面程度(更衣室等含む)とすると、

10m×10m×2コート=200平米

都内1R(=30平米家賃8万円と仮定)で計算すると

200平米÷30平米×8万円=約50万円

一人当たりの月謝を6000円/人とすると

50万円÷6000円=約83名

つまり約83名の固定会員がいて、やっと賃貸と変わらない運用というイメージです。
もちろんこの会員というのは、学校の卒業と共に入れ替わりますので、継続的な集客が必要です。

剣道道場
道場を持つことの難しさは、意外と知られていない。
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|「自前道場」の所有者

現在ほとんどの町道場が、小中学校の体育館を稽古場所としています。
全国でも「自前道場」を所有しているところは、相当に数が少ないとされています。

実は自前道場を所有しているほとんどが、

・学校法人
・実業団(大企業)
・財団
・宗教法人
・不動産会社(地主)

・自治体施設(ex. 地元スポーツセンター等)

のいずれかに該当します。

上記のうち、学校法人と宗教法人(+一部財団)は「実質非課税」となります。
自治体施設は、文字通り住民の税金で運営されておりますので、いずれも運営コストが極めて少ないことになります。

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一方で、資金力のある実業団チームの道場は、東京や大阪の中心地に道場を所有しています。
しかしこれらは、セキュリティの観点から一般開放はされていないケースが多いですので、紹介等がない限りは一般剣道家の目に触れる機会は少ないと言えるでしょう。

つまり民間で剣道場を所有するのは、「極めて難しい」といえます。

その理由は、先述の通り

・不動産として収益を生みにくい
・税金負担が重い


ということが挙げられます。
つまり「利用者の開拓」「経営感覚」がなければ、道場を所有できないことがわかります。

自前道場の所有者は、極めて限られる。
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|シニア層とインバウンドの開拓が鍵

打開策の一つとして、スポーツクラブが参考になります。

・昼間にシニア層の取り込み
・夜間にサラリーマン層の取り込み
・女性客の取り込み

これによって、スポーツクラブは顧客単価アップと継続的な顧客回転を実現しています。

これを剣道に置き換えますと、所謂「リバ剣」(=大人になって剣道を再開した方々)の方々や、健康エクササイズとして剣道を行う高齢者の取り込みが必要となります。

少子化で人数が減っていく子供層よりも、資金力もあって継続率が高く、今後人口比率が高まるであろうアダルト・シニア層の開拓にシフトすることが得策でしょう。

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もう一つの開拓層として、「インバウンド」があります。
年間3,000万人を超えてきている訪日外国人(2018年度推計)を、日中に時間に取り込むことも有効な手段といえるでしょう。

「日本の伝統文化」と「対人スポーツ」という両側面を持つ剣道は、外国人にとっては極めて価値の高いコンテンツです。

比較的資金力もあり、人数も増えている訪日外国人へのアプローチも開拓すべき層の一つです。

インバウンド 剣道
剣道は、訪日外国人には極めて価値が高いコンテンツである。
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|「道場経営」を理解して稽古に行こう

このように、剣道の道場を経営するのは大変難しいものです。
普段通っている道場が、どのように運営されているか、経営者の視点て考えてみるのも良いでしょう。

それを理解できれば、より稽古環境に感謝しながら日々の稽古に励めるのではないでしょうか。

※参考記事:【剣道界への大提言】スポーツジャーナリスト 二宮清純

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