今回は剣道で重要な「面型」について、良い面型の付け方などについて記載していきたいと思います。
最近試合や段審査などにおいて、面型は非常に重要視されています。
面型が「格好悪い」と、相手に弱いと勘違いされてしまうこともあります。
この記事を参考に、皆さんも格好良い面型に仕立てましょう。
|剣道における面型
ここ近年、多くの人が面型にこだわりを持つようになってきています。
特に、中学生以降にもなると面型が格好悪い人は弱いと見られることもあります。
面型とは、それほどにまで重要になってきているのです。
格好良い面型とは?
最近では面垂を短くするなど、実用性よりその見た目にこだわっている人も増えてきています。
では、どのような面型が「格好良い」のでしょうか。
それは、面垂が左右に開いて持ち上がってしまうような「タコ面」と呼ばれるような面ではなく、面垂が前に自然に垂れているのが良いと言われています。
また、最近では面垂れが薄い仕様の面も人気で、自然な面型が仕上がるようになっている商品もあります。
格好悪い面型とは?
格好悪い面型とは、「タコ面」と呼ばれるように、一般に面垂が水平に垂れている面型や、跳ね上がってしまっている状態をいいます。
これを防ぐために、面紐を下の方に結ぶのではなく、目の高さほどで結び、耳元にゆとりを持ち、自然に肩を流れるようにするのが良いでしょう。
また、面垂が丸まっているというのも、格好悪い面型です。
面型をつける際、面垂を丸めるということをする人は多くいますが、それしすぎると面垂れが丸まってしまい、逆に格好悪くなってしまいます。
面垂れは本来肩を守るためのものですので、肩の前に沿って流れる面型になるようにしましょう。
|オススメの面
最近では、あらかじめ格好良い面型がつくように、仕立ての段階から設計されているものもあります。
刺し方にも関係があり、十字刺や面垂部分のナナメ刺、グノメ刺などは、比較的格好良く形作ることが容易なタイプと言えます。
【天】from 東山堂
面型が格好良く仕上がる面として、オススメするのが「天」です。
まず、「天」は、様々な武道具店、または通販などで販売されており、とても人気のある商品です。
高校生や、大学生、また、社会人の方にも人気の面で、面型もしっかりとかっこよく仕上がります。
【ひこばえ】 from 福田武道具
「ひこばえ」は十字刺を採用し、面垂の型付けのみならず全体として高級感がある仕立てです。
福田武道具の「霞流剣道具」シリーズとして、高い品質でも知られます。
【仁】8mm from 栄光武道具
ワイドな8mm刺に、面垂にはナナメ刺を採用し、あらかじめ面垂が前方に向く仕立てです。
栄光武道具が新設した、オリジナルブランドライン「眞仁」シリーズのエントリーモデルで、誰にでも手に取りやすい面です。
|面型のキープ・保存法
面を放置していると、その型が崩れてしまいます。
特に、無造作に放置していると変な型がついてしまい、なかなか元に戻らなくなってしまします。
ではどのように面を保管し、型をキープしたら良いでしょうか。
その方法は実に簡単で、面金を上に向け、面垂れを平らな床に伸ばし、その上に小手などを置き、置いておくのが良いでしょう。
型崩れを招く方法としては、乱雑に置いたり、防具袋に入れたままにする事です。これらはすべて面型が崩れる原因となります。
特に、防具袋に入れたまま放置するということは、多くの人がやりがちな行動です。
しっかりと一手間加えて大事に保管することが重要になります。
参考記事:【剣道具・防具の保管方法】
面型の付け方
一番気になるのは、やはり面型の付け方でしょう。
まず一つ目は、先述の通り面金が上、面垂れが床についた状態で面を置き、その面垂れの上に小手を乗せるという方法です。
その時に、やや上の方で面紐を結んでおくと、良いでしょう。
この面型の付け方は、自然な面型を仕上げる方法であり、肩に沿って面垂れが垂れるため、実用的かつ見た目も良く仕上がります。
よりこだわる方にオススメなのは、面紐などを用いて面垂れを折りたたんで縛り、面型を作るという方法です。
この面型の付け方はしっかりと微調整しながら行うのが良いでしょう。
少し型をつけてみて、一度縛りを解き、型を確かめながら微調整を行い型をつけると、失敗することなく型がつきます。
こちらの型の付け方は、より面垂れが前に出るため見た目が良くなります。
一方で、やりすぎると面垂が丸まってしまい、「格好悪い」面型になってしまうため、注意が必要です。
他にも様々な面型の付け方はありますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
参考記事:【剣道防具(剣道具)の着方・つけ方】
面型が上手くつかない場合
面布団が固く、面型があまりつかないという方も多くいらっしゃると思います。
そのような場合、面紐や専用のゴムなどを用いて面垂れを面金の方に折りたたみ、縛っておきましょう。
また、面型というのは自分の剣道によって変化します。
自分の面紐のつける位置、剣道をしている時の姿勢などによって自分にあった面型は作られていくものです。
上記で述べた面型の付け方を参考にし、正しく使い込んでいけば、自分に合った「格好良い」面型になるでしょう。
|面型の流行・歴史
面型は、最近になって大きな変化が起こりました。
平成の始めまでは、面垂れが長い所謂「タコ面」が格好いいとされていました。
しかし、ここ10年ほどで大きく面型の考え方は変わり、防具を選ぶ上で最も重要視されるようになりました。
また、昔は面の多くが手刺でしたが、現在はピッチ刺しの技術が大きく向上し、高価な面でもピッチ刺が増えました。
特に若者は堅い手刺より、軽くて使いやすいピッチ刺を選ぶ傾向にあり、実用性で手刺よりピッチ刺の方が優れているという人が増えてきています。
さらに動きやすさを高めるため、近年特に短い面垂が好まれるようになり、そもそも型をつけるほどの長さが無いものも登場してきました。
これを受け、全日本剣道連盟からは短い面垂に対する規制を求める公式オピニオンが発表されています。
このように、面型には時代の変化とともにその形状も変化してきています。
|面型にこだわろう!
剣道における面型というのは、見た目をこだわる上で非常に重要になってきます。
格好悪い面型では、他の人から不当に弱く見られたりと、あまり良いことはありません。
良い防具を購入し、見栄えのする面型をつければ、相手も警戒しますし、何より自分のモチベーションの向上に大きく繋がります。
この記事を機会として、皆さんも格好良い面型を付けてみてはいかがでしょうか。