剣の道に邁進する皆さんは、日々厳しい稽古に取り組んでいることと思います。
剣道で「厳しい」といえば、真っ先に思い浮かべるのが「合宿」ではないでしょうか。
泊まり込みで剣道漬けの毎日を送る合宿生活では、今までの稽古では得られなかった貴重な経験を積むことができます。
そこで今回のテーマは「剣道の合宿」です。
これから合宿が控えている人も、これまで合宿に参加したことがある人も、ぜひご覧ください。
|剣道着や竹刀の必要数
合宿では短期間に数雨多くの稽古をこなすため、剣道着や竹刀のスペアが多数必要となります。
こちらを参考に、自分の参加する合宿の日数や洗濯・乾燥設備と相談して、必要数を決めるようにしましょう。
道衣(胴着 / 道着)
剣道をする以上、この2つは必須アイテムになります。
一方で、合宿においては何枚持っていけばいいのかわからず、困っている方も多いのではないでしょうか。
道衣は、最低2枚以上持っていくようにしましょう。
2枚あれば1着が乾いているのを待つ間もう1着を着ることができます。
また、宿泊施設に洗濯機や乾燥機等の設備があるか確認しましょう。
設備がない場合や、設備を使用できるか不明な場合に備えて、もう1着用意して、3着以上用意しておけば問題ないでしょう。
3着あれば、悪天候や紛失などのケースにも、ある程度対応できるでしょう。
また用意する道衣の素材は、できれば乾燥しやすい化学繊維(=ジャージ、メッシュ等)の物にしましょう。
あくまで稽古用に使い回す目的ですので、通気性、速乾性を重視したほうが賢明でしょう。
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袴
袴に関しては道衣ほど体に密着していないため、あまり濡れず乾きやすいので、道衣よりは着回しが容易なはずです。
しかし暑い夏合宿では、午前と午後と1日で数回使用する可能性があるので、2着以上は持っていくようにしましょう。
こちらも素材は通気性と速乾性が高い、化学繊維(=テトロン)の物が良いでしょう。
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竹刀
竹刀袋の容量の問題もあるのでそれほど多くは持っていけませんが、それでも3本は持っていきたいところです。
3本あれば稽古中に突然割れてしまっても安心ですし、割れた竹刀は組み換え用の素材として活用することができます。
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合宿に必要なもの
合宿にはじめて参加する方は、いったい何を準備したらよいか分からないでしょう。
宿泊用の準備はもちろんの事、合宿で持っていく便利なアイテムはいくつもあります。
代表的なものをここで紹介します。
竹刀削り
竹刀削りはささくれた竹刀を削るためのアイテムです。
激しい稽古での連続使用は竹刀にも相当の負荷をかけますので、逐一メンテナンスをするようにしてください。
竹刀油を塗布すれば割れる心配はより少なくなります。
テーピング・サポーター類
普段と違う稽古場を使う関係上、足へのサポートアイテムは必須です。
特に体育館で稽古をする場合は、床が硬く滑りづらくなっていることが多いので、素足のまま稽古を行うと足裏の皮が破れやすくなります。
もし皮がめくれた際には、テーピングを巻くことで痛みを緩和できます。
通常の白テーピング以外にも、焼きテーピングなどの粘着力の強いテーピングも用意しておくと心強いです。かかとも痛めやすい部位なので、前足となる右足のかかとサポーターは用意しておきたいところです。
そのほかにも、滑りづらい床でのけがを未然に防ぎたい人のために剣道用の足袋(たび)もあります。
剣道具店などで購入できるので、気になった方は踏み切り脚となる左足用のものをひとつ用意しておくといいでしょう。
|剣道の合宿とは
合宿に参加したことがある人ならもちろん、これから合宿が控えている人も、「何のために合宿をするのか」を考えたことがあると思います。
そんな疑問にお答えするため、剣道の合宿がもたらす恩恵、その意義を解説していこうと思います。
合宿には自分たちの所属している団体のみで行うものもあれば、他校と合同で行うもの、ゲストの先生方をお招きするものなど色々あります。
それぞれに利点が生じるのは言わずもがなですが、「合宿」をすることで得られる共通のメリットを中心にここでは述べていきます。
チーム内の親睦が深まる
部活動や道場に所属して集団で行動していく以上、お互いがお互いを理解しあい尊重しあうのは必須条件と言えます。
また、剣道の場合は団体戦というチーム一丸となって戦う形式もメジャーであるため、信頼関係なしでは剣道は勝てないといっても過言ではありません。
一緒に辛い思いを共有し、集団生活を通して相手を理解し、お互いを補い合うことで成り立つ合宿生活によって、チームとしての団結力は一層強固なものになっていくに違いありません。
剣道に専念できる
小中高大学と学年年齢を問わず、剣道のみに専念できる環境というものは簡単に実現できるものではありません。
勉強やアルバイトもありますので、1日を剣道に費やすことができる機会はとても貴重であると言えるでしょう。
この機会に自分の剣道を1から見つめ直し、自分に足りないものを補うために徹底的に稽古に打ち込みましょう。
自分の悪い癖を正すチャンス
上記と多少重複しますが、何日もの間、剣道のみに取り組める機会を逃す手はありません。
具体的にこの機会をどう活かせばいいのかと言えば、やはり普段より圧倒的に多い稽古量を活かすことです。
厳しい稽古の中でも明確な目的をもって集中した状態を保ち続けることで、きっと普通に稽古している2倍、3倍の効果が得られることでしょう。
秘訣は何といっても、辛い時にこそ自分の課題を強く意識して稽古に取り組むことです。
普段とは違う稽古メニューに取り組める
部活動などで剣道をしている人は特に該当しますが、学校の授業などが時間を圧迫してしまいどうしても1日の稽古量は限られてしまいます。
試合を意識した実践稽古や、徹底的な技の研究、限界までやる打ち込み稽古に基礎体力トレーニングなど、合宿だからこそできる稽古メニューは挙げればキリがありません。
こうした特別メニューは合宿が厳しいと言われる最大の要因でもありますが、やれば自分のためになる物ばかりです。積極的に取り組みましょう。
どんな稽古にも勝る達成感
剣道の合宿と言えばやはり普段のどんな稽古よりも辛く、時には逃げ出したくなるものです。
しかし仲間とともに助け合いそして競い合いながら合宿を乗り越えた際の達成感は、何物にも代えがたい価値があります。そしてそれはまた、自分の自信にもつながることでしょう!
|合宿のメニュー
次は合宿でおすすめの稽古メニューを紹介します。
場所や時間が普段以上に贅沢に使用できる分、合宿でしかできない練習メニューを稽古に取り込むことができます。
効率的なメニューを実践して、より一層の剣道の実力アップを目指しましょう。
追い込み・打ち込み
合宿場では普段使用できない体育館や普段より広い剣道場を使用できるため、こうした足を使った稽古が最も最適な環境であると言えるでしょう。
面や小手面の打ち込みや切り返しなどのメニューで足を追い込み、剣道をする上で必要不可欠な下半身の土台を築きましょう。
試合稽古
普段の稽古では、地稽古をする時間は確保できるかもしれませんが、実際に審判をつけて試合形式での稽古を行う機会は比較的少ないでしょう。
審判の経験も積むことができますし、試合を見ている側からの意見も取り入れながらお互い研鑽していくことで単純な試合経験以上に得られるものは多いはずです。
基礎体力トレーニング
主に朝練習などで取り入れるメニューです。
ランニングや筋トレを行うことで1日にメリハリをつけることができますし、普段できない基礎トレーニングの習慣を身につることで、合宿後にも活かすことができます。
ただし、あまり筋力トレーニングに重点を置きすぎると筋肉痛が響いてしまい以後の稽古のパフォーマンスに響いてしまいかねません。
全体のバランスを考えてメニューを組むことを心がけましょう。
|合宿に参加し更なるレベルアップを
合宿はやはり厳しいものですので、参加したくないと思う方もいるかもしれませんが、合宿で得られないものは普段の稽古で得られないものばかりです。
さらに剣道が強くなりたいと望むなら、このチャンスを逃す手はありません。
全力で取り組んで、悔いの残らない合宿にしましょう。
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