【上段の構えとは?】

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上段

今回のテーマは「上段の構え」についてです。

2008年の全日本剣道選手権大会で、元神奈川県警の正代賢司選手が上段としては25年ぶりに頂点に立ちました。
それ以来、社会人、学生問わず上段剣士の活躍は目覚しいものがあります。
火の構え」たる堂々たる立ち姿と、そこから繰り出される一振りの豪快さに魅了されている方も多いのではないでしょうか。
そんな上段の魅力について、徹底的に解説していきます。

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|有名な上段選手

ここでは有名な上段選手を紹介していきます。

動画サイトなどで検索し、彼らの技や戦略を参考にすることでさらなるレベルアップを目指しましょう!

千葉仁(ちばまさし)

段位は範士八段にして元警視庁勤務、晩年は一橋大学で剣道部の師範も務めました。
構えるだけで相手を威圧するその立ち姿から「上段の名手」と呼ばれていました。

戦績
全日本剣道選手権大会 優勝3回
世界剣道選手権大会 団体戦 優勝2回
全国警察剣道大会 団体戦 優勝4回 など

千葉仁先生
千葉仁氏
出典:SUGI–NOTE

正代賢司(しょうだいけんじ)

元神奈川県警所属で、全日本剣道選手権大会において上段の選手としては25年ぶりとなる優勝を果たしました。
足を使った剣道が得意で、そこから繰り出される片手面は「電光石火」と謳われました。

戦績
全日本剣道選手権大会 優勝1回
全国警察剣道大会 優勝3回 準優勝4回
世界剣道選手権大会 団体戦 優勝2回 など

正代先生
正代賢司氏
出典:スポニチ

平野青地(ひらのせいじ)

東福岡高校から専修大学に進学した、注目の若手上段剣士です。
全日本学生剣道選手権大会で決勝戦へ進出し、学生剣道界にその名を轟かせました。
パワフルな片手面や諸手小手が得意技です。

戦績
全日本学生剣道選手権大会 準優勝1回 など

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|上段の構えについて

上段の構えに関しての基本的な情報を紹介していきます。
これから上段を構えるにあたって構え方や技について紹介しますので、これから上段を始めたい人はぜひ参考にしてください。

中段にもいろいろな構えの違いが人それぞれあるように、上段と一言に言っても構え方は人によってかなり個性が出る所ではあります。

ここで扱う情報を参考にしながら、自分に合う構えや打ち方を研究していってください。

構え方

中段の状態から左足を前に出し、竹刀を上に振り上げ、自分から見て右に少し傾けます。
この時の角度はだいたい45度くらいが理想であるとされて、左拳がだいたい左眉から拳半分ほど上あたりに来る状態が基本です。

注意点としては、まず右手をしっかり竹刀に添えること
左手の操作が中心となる上段の構えでは右手の扱いが疎かになりがちですが、右手は片手技の際に必要になってきますし、何よりケガの原因になりかねません。

次に、しっかり腰を落とすこと
上段に構えを上げた際に大きく構えようと意識したり、上半身に意識を有注しすぎたりすると腰が浮いてしまう人がいます
これでは足がうまく使えませんし、見栄えとしてもあまりよろしくありません。

無理に大きく見せようとせずとも、しっかり腰を落としどっしりと構えれば相手に十分な威圧感を与えることができます

それ例外の注意点としては足を開きすぎないことです。
上段は身体が少し左半身を前にする形で開きますので後ろ足も開きがちですが、中段同様、極度に開きすぎると足がうまく動かせなくなり、結果的には技を打った後におおきく隙ができてしまいます
後ろ足には常に気を配るようにしましょう。

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|上段からの技

片手面

上段に構えた状態から竹刀を振り下ろします。

右手で竹刀を押し出し、最後は左腕一本で面を打ちます。
この時、竹刀を押し出した右腕は腹に付けるようにしましょう。
特に、腕の力と手首の力が重要です

また、上半身ばかりに意識が集中しがちですがしっかりと足から前に出ることで体のブレを防ぎかつ打突後の安定性も増します
片手面は左腕だけではなく左腕・左足で打つことを意識しましょう

片手小手

同じく構えた状態から小手に向かって振り下ろします。
面を意識して相手の手元が上がったところに打ち込むのが基本です。

小手は面以上に低い位置にあり、ひり下ろす際も打った後に構えを戻す際も面以上の負担を要します。
そのため片手面以上に左腕の力や技術を要しますので、上段を取り始めた高校生や女性選手はまず面や諸手技をしっかりと打てるようにしていきましょう。

しかし、「片手小手の練度は上段の練度」であるというように、この技を使いこなしてこそ上段の構えを真に習得しているといっても過言ではありません。
時間はかかっても、ぜひ継続的に練習しましょう。

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諸手小手

片手小手同様、面を意識して手元を上げた相手に打ち込む技です。
片手小手よりも角度がつけやすいため大きく手元を上げて防ぐ相手にも有効ですし、面のフェイントを入れながら打ち込むこともできます

踏み込む際は中段の小手と同じように右足で踏み込みますので、しっかり練習しておきましょう。

その他の技

小手を警戒して三所隠しのように大きく手元を上げる相手には、逆胴が有効です。
他にも諸手小手を打つように見せて諸手面を打ったりと、上段にも状況に応じた様々な技が必要になります。
ぜひいろいろな技を研究してみてください。

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|対上段の技法

次は上段の対策を考えている人たちへ向けて、対上段の基本戦術を紹介していきます。
選手選考や対外試合において上段と戦うけれど、どう戦ったら分からないという人は、ぜひ参考にしてみてください。

上段と対した場合は、剣先を相手の左小手につけた構えをとるのが基本です。

上段は一本を打った後の隙が大きく、また中段以上に遠間から打てる反面、間合いの内側まで入られてしまうと脆いという弱点があります。
そのため足を使いながらこれらの機会を生み出していくことが対上段の戦術です。

相手の間合いに入ったり相手を居着かせたら、左小手突きを中心に攻めていきましょう。

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|対上段の技

左小手(逆小手)

対上段では左拳に剣先をつけるのが基本となりますので、左小手を中心に攻めていくこととなります。
注意しなければならないのは、上段に有利な間合いで無理に打ってしまうと出頭面を打たれてしまうということです。

必ず攻めで相手を崩し、相手が居着いたり相手の間合いの内側に入ることができてから打つようにしましょう。

突き

上段は竹刀を上げて構える性質上、突きががら空きになります。
とはいえ無策で打ち込むと、左小手と同様に出頭面を打たれてしまいますので、注意して打ち込むようにしましょう。

面返し面

上段の片手面への応じ技です。
上段からの片手面はスピードもあり威力も高いので返し技を打つのには相当な技術を必要としますが、この技を一度打つだけで相手は容易に面が打てなくなります
結果として相手への攻めにも繋がりますのでぜひ使えるようになりたい技の一つです。

ただ、あまりこの技に頼りすぎるとフェイントをかけられ小手を打たれてしまう危険もありますので、使う場面は慎重に見極めるようにしましょう。

右小手

振り下ろす際に出小手のように狙います。
間合いを間違えると自分が面を打たれてしまいかねない高度な技になりますので、十分に相手を攻め切ったうえで苦し紛れに打ってきたところを狙うなど、しっかりタイミングを見極めて打つようにしましょう。

また、この技を中心に攻め立てるために右小手に剣先をつける対上段の構えもあります。

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|上段の練習法

最後に上段を構える人のための練習法を紹介しておきます。
基本稽古や打ち込みなどの練習は今回は取り扱わず、一人でできるトレーニングなどを中心に扱っていきます。

素振り

やはり上段に必要なのは左腕の力です。
素振り用の木刀などを用意して鏡に向かって片手素振りに励みましょう。

片手面を意識した素振りを反復して行い、体に動きを染み込ませると良いでしょう。

▼【片手用】”フリセン”素振刀▼

【片手用】”フリセン”素振刀
【片手用】”フリセン”素振刀

▼栄光武道具 素振木刀(櫂型) ▼

栄光武道具 素振木刀(櫂型)
栄光武道具 素振木刀(櫂型)

また、通常の竹刀を使用し、動作確認を兼ねた素振りを行うのも効果的です。

▼ 信武商事【一徹】並製古刀▼

信武商事【一徹】並製古刀
信武商事【一徹】並製古刀


すり足

左足を前にした足さばきに慣れておく必要がありますので、すり足踏み込み足の練習はしっかりと行っていきましょう。
最初はゆっくりで構いませんので、しっかり1回ずつ意識を持って取り組みましょう。

筋トレ

片手技を使いこなすために必要な腕や肩の筋力をつけるダンベルトレーニングの他に、片手のみで技を打つ関係上上半身がブレやすいので体幹トレーニングも効果的です。

|剣の道を楽しむために

昨今では、背が大きいからとかチームの引き分け要因として上段に構えさせるといった話も聞くようになりました。
しかし剣道日本形の1本目にもある歴とした構えですので、自己の鍛錬、剣の道を深めるために上段の構えを取ってみてはいかがでしょうか。

将来的に上段を構えないとしても、上段を知ることで自分の剣道の幅はより広がるはずですので、皆さんもぜひ上段の構えを学んでみてください。

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