徹底網羅!【剣道の出鼻・出頭技まとめ】

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出鼻技(でばなわざ)は剣道でもっとも重要な技の一つであり、段位やレベルが上がれば上がるほど、重要となる技です。
一朝一夕で習得できる技ではなく、実践を積む中で習得する必要があり、奥が深い技です。
今回は、そんな出鼻技について詳しく説明していきます。

KENDO PARK

|出鼻技とは

出鼻技とは、相手が打ってこようとするところや動き出しを狙う技のことであり、主に「出鼻面」と「出鼻小手(=出小手)」があります。

相手が来るところを打つことは、リスクが高いのではないのかと思う方もいるかと思います。
もちろん相手の方が上手で、打たれることもあります。

しかし、出鼻技を習得すればどんな相手でにでも打ち込める可能性が出てきます。
何もしてきていない相手に隙はあまりありませんが、打ってこようとするところには、必ず隙が生まれるからです。

まずは、出鼻技を出す機会の作り方から解説します。

出典:LET’KENDO

相手を誘う

出鼻技は、相手が打って来るところを打つ技です。
多くの人は、相手が打って来るのを待って、打ってきたら出鼻を狙おうとします。
しかし大抵の場合、出足が遅れてしまい、逆に打たれてしまうこともあります。

出鼻技は、「相手が来るところを打つ」という意識ではなく、「相手を誘って打ってきたところを打つ」という意識が重要です。
出鼻技で一番重要なのは、「相手を誘う」ということです。

そのためにでは、打突に入る前の攻めが非常に大切になってきます。
自分から攻めて、相手が苦しくなって打ってきたところが、一番の狙い目となります。

そのために、「間合い」と「プレッシャーの強さ」を調整しながら、相手の打突を上手く引き出すことが重要となります。
自分から攻めて、自分のペースの時に相手が苦しくなって打って来るところに合わせると言うことが重要となります。

当メディアのインタビュー記事でも、橋本桂一七段が「合気」という言葉を使ってこれを解説しています。

剣道の攻め合いは、「言語コミュニケーションと同じ」という捉え方です。

例えば初対面の人に挨拶する時や仕事で営業先に行く時は、「こんにちは!」と明るく挨拶すると思います。
怒った感じで挨拶したり、暗く挨拶する人は少ないと思います。

これは相手の警戒感を解き、「あなたを受け入れる意思がありますよ、あなたと仲良くなりたいんですよ」という意思表示をするためです。
「相手と握手する気持ち」という表現が、最もイメージに近いと思います。

剣道もこれと一緒で、「いかに相手の警戒心を解いて、打てる間合いに持っていくか」が大切だと考えています。

例えば、自分が攻め気を見せて相手の手元が浮いたとします。
若い頃であれば、「よしチャンスを作れた!」と考えたと思いますが、現在は「攻めが強すぎて、相手が警戒してしまっているな」と考えます。
そこで、攻めを少し弱めたり手前に置いたりして、相手が打てる間合いまで入ってこられるように調整します。

剣道で言うところのいわゆる「合気」とは、このことを言っているのではないかと思います。

しかし「合気」を作っただけでは、打突に移れません。
そこで、「 剣先を外さずに剣先の力だけ抜く」と言うことを意識しています。

例えば剣先を動かしたりして力を込めると、相手が防御態勢に入ったり下がったりしてしまいます。
これでは、私としては打ち込むことができません。

そこで、先述のように攻め気を調整して相手の動きを引き出します。
それにより、相手に何らかの生体反応が出たところを、一気に捉えに行きます。

引用記事:【剣道の真髄を追求する】伊田テクノス剣道部 橋本桂一
早慶戦,剣道
相手の打突を引き出す。

相手に乗る

出鼻技は、相手より速く打突部位に到達しなければなりません。
そのために、打突時の無駄な動きを省くことが大事になってきます。

例えば、踏み込むときに大きく足を上げて打ったり、足を継いで打突に入ったりすると、相手の打突から遅れてしまいます。
打つときは、踏み込み足は大きく前に出すのではなく、半歩前くらいで良いでしょう。
相手も打って来るため、その分間合いが縮まります。

また、大きく振りかぶって打っていても、相手の打突から遅れてしまいます。
出鼻技では、相手も自分に向かって打突に来るので、あまり力を入れて打たなくとも、強く打突をすることができます。

出鼻面の場合は、「最短距離で相手に乗る」ようにして打ちましょう。
最短距離で打突するためには、竹刀の先端を素早く相手の面に持っていくという意識が大切です。
それに加え、向かってくる相手に対し、上から打ち乗るような意識で打突すると良いでしょう。

また出小手に関しては、相手が打って来る時ではなく、打とうとして手元が上がったところを小さく打ち込みます。

これらの技は、最初から実践でできるような技ではありませんので、まずは技の練習で体が覚えるまでやってみると良いでしょう。

剣道 相面特集【2015-2017】KENDO AI-MEN
出典:nomura0720 チャンネル

|出鼻技の種類とは?

出鼻技には、主に「出鼻面」と「出鼻小手(=出小手)」があります。
ここではそれぞれの打突の仕方を、詳しく解説します。

出鼻面

出鼻面は、先ほど述べた通り「相手に乗る」という意識が重要です。
しかし、それだけでは出鼻面を習得することは困難です。
まず、相手が面に行きたくなるような誘いが重要です。

しかし、相手を誘うときに剣先を下げながら入ったり、中心がずれていては相面で負けてしまいます。
しっかりと剣先を中心におき、上から攻めるようにしましょう。
そして、相手が面に飛んで来る瞬間に、面に飛び込みます。

ここで、相手の打突から遅れるのはもっとも危険です。
出鼻面で合わせるのは、「自分で誘った時」、つまり自分が打突できるタイミングの時だけにしましょう。
それ以外のタイミングでは、出鼻後手に比べてリスクが高くなります。
そして竹刀の剣先を中心から外さず、最短距離を通って打ちます。

ここでは、強く打つ必要はありません。
相手も自分に向かって打ってきているので、強く打たなくても一本になりますし、踏み込みの音でしっかり打っているように見えます。

この打ち方は、基本打ちの面打ちと異なるため、最初は違和感があるでしょう。
しかし基本技の面の打ち方では、ある程度高いレベルに行くと、通用しなくなります。
練習や試合の中で、自分に合った打ち方を見つけると良いでしょう。

出鼻面は、自分が誘い出したタイミング以外ではリスクが高い。

出鼻小手(=出小手)

出鼻小手(以下 出小手)は、試合で最も決まりやすい技の一つです。
近年の剣道の試合では、面ではなく小手を中心に試合を展開することが多く見受けられます。

動きが大きい面技を減らし、打たれるリスクを減らして、なるべく一本取られずに試合を展開しながら、相手の隙ができたところを狙うというスタイルです。
そういった試合展開においても、出小手という技は大変重要となります。

出小手の打ち方には、2通りあります。
具体的には、「上から打つ方法」と「下から打つ方法」です。
そのどちらも、相手が技を繰り出す瞬間に手元が上がる瞬間を打ちます。

出小手が打てない人の特徴として、相手が面を打ってきたときに小手を打とうとする傾向があります。
しかし、それでは遅く、逆に面を打たれる危険があります。

出小手は、相手が打とうとして動く瞬間を打つものであり、相手が動くのを見て打つのではなく、動くと思った瞬間に打つものです。
そこが重要であり、また難しい点でもあります。

上からでも下からでも小手技を繰り出せる西村選手(右)。
画像出典:NISHIMURA Ippons (西村英久 一本集)

上から打つ出小手

上から打つ方法は、相手を誘い、手元が上がったところを上から小さく最短距離で狙います。
出鼻面と同様、踏み込みは半歩ほど、もしくは間合いが近い場合はその場で踏み込む程度です。

出小手を打つとき、鍔に当たってしまうという人も多いと思います。
そのような人は、相手の肘を狙ってみましょう。
鍔に当たるという事は、まっすぐ打てていないか、打突が相手の拳部分に行っている事になるので、少し右にずらす事で当たる可能性が高まります。

下から打つ出小手

下から出小手を打つ場合は、剣先を相手の竹刀より下にして誘います。
そして、相手が打ってこようとしたところを下から狙います。

このとき、手首のスナップを意識しましょう。
下から打つ場合、上から打つのと違い、スナップが不十分だと一本になりません。

下から打つ分、上から打つより最短距離で早く打てますが、上から打つより難しく、下に潜り(=屈んで、相手の打突をくぐるような形)すぎると、逆に面に乗られてしまう危険性もあります。

一方で、下から打つ方法は剣先を下にするため、相手は面が空いていると思い、相手が飛んできやすくなります。
面は小手よりも手元の位置を上げて打たなければならないため、そこに下から小手を打つ事で最短距離で小手を打つことができます。

使いこなすことができれば、一本を取れるばかりか、相手が簡単に面の打突に来られなくなるため、試合展開も有利となります。

出典:LETS’KENDO 【一本集・小手 2017年】2017kote omnibus

|出鼻技を習得しよう!

今回は、出鼻技について詳しく説明してきました。
出鼻技は、文章や動画を見ただけでは習得できません。

最終的には、稽古や試合の中で自分の体で覚えることが重要となります。
記事の内容を意識しながら、稽古に励むと良いでしょう。

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