剣道具(防具)は武道具である一方、スポーツギアでもあるため、長い間使い続けると消耗していきます。
ある程度の損傷であれば、修理によって使い続けることもできますが、損傷の度合いによっては新しく剣道具(防具)を買い直す必要に迫られる場合もあるでしょう。
その際に、今まで使い続けた剣道具(防具)の正しい処分方法を知らなければ、困ることは必至です。
そこで、正しい処分方法について見ていきましょう。
※正式名称は「剣道具」ですが、便宜上以下「防具」の表記で統一いたします。
|買取を依頼する
使えなくなった防具を、「買い取ってもらう」方法をご紹介いたします。
買い取ってもらった防具は修繕され新たに生まれ変わったり、別の人の下で使われるので、愛着ある防具を捨てるのには抵抗があるという人も気兼ねなく依頼することができます。
総じて、防具を処分するに際して、捨てることに抵抗がありかつ少しでもお金になればと考える人にはおすすめの方法です。
防具の買取は、買取専門の店舗や一部の武道具店、あるいはリサイクルショップなどでも行うことができます。
しかし通常の武道具店やリサイクルショップについては、買取を受け付けている店舗に限りがあります。
買取業者に買取を依頼する場合、インターネット上か武道具店経由で申請し、郵送で商品を業者に送るか出張買取を行なってもらうのが一般的です。
この方法であれば、居住地域に関係なく防具の買取を依頼する事ができるので、地方に住んでいる方など近所に武道具店や買取専門店がない場合でも問題なく買取を依頼することができます。
出張買取を請け負っている店舗では、その場合では発送や持ち込みの手間をかけずに査定を行ってもらうことができます。
以下に、買取サービスを行なっている業者をいくつかご紹介します。
買取業者とは?
防具を買い取り、クリーニングすることで、中古防具として販売している業者が存在します。
気軽に査定に応じていただけるので、活用するのもひとつの手でしょう。
以下に、剣道具買取業者をいくつかご紹介します。
剣道防具買取本舗
インターネットでの受付をメインとしており、郵送での商品買取となります
ますけん
防具から剣道着、竹刀まで買い取り対象としているのが特徴です。
出張、宅配、持込いずれの買い取り方法を選べるのも、利用者にとっては嬉しいサービスです。
剣道具買取110番
通常のリサイクルショップと異なり、剣道具に特化して買い取りを行なっています。
宅配査定が基本ですが、宅配前にLINEを使って写真査定ができるのも魅力です。
|転売する
その他に防具を買い取ってまらう方法として、「メルカリ」や「ラクマ」等に代表されるフリーマーケット販売も挙げることができるでしょう。
買取者との直接的なやりとりなので仲介料等もかからず、場合によっては店舗に買い取ってもらうより高額で取引が成立する場合もあります。
しかし、こうしたアプリによる販売は相互信頼を前提としているので、買取後のトラブルを避けるためにも、販売する防具の状態などについては詳細に伝えるようにしたほうが良いでしょう。
|寄付をする
次にご紹介する防具の処分方法は「寄付」です。
先ほどご紹介した「買取」とは異なり慈善行為なのでお金にはなりませんが、自分が使えなくなった防具が他の人の元で役に立つと考えれば、素晴らしい行いであるのは間違いありません。
自分の防具に愛着がある方など、防具を捨てるにはもったいないと考える人にはおススメの方法です。
防具を寄付する場合は、自身の所属する学校や道場へ寄贈するか、剣道具の寄付を受け付けている団体への寄付を行うかの2通りの選択肢があります。
自身の所属する学校や、道場に寄贈する場合は、特に手続きは必要ありませんので最も手軽に防具を処分する方法であるとも言えるでしょう。
ただし誤解の無いように書き添えておくと、サイズの合う使用者が見つからない場合や寄贈しようとする防具の状態が悪く使用に耐えない場合、その他相手側が寄贈を求めない場合に、手軽だからと防具を押し付けるような真似はしないようにしましょう。
さて、学校や道場に防具を寄贈したい場合は、顧問の先生や道場の先生、あるいは個人的に寄贈を求める人がいる場合はその相手に寄贈する承諾をもらうようにしましょう。
また学校の場合は部活動で使用者がいない場合でも授業用の防具として使用する事もありますので、捨てることを検討している方でも捨てる前に顧問や体育科の先生に相談してみると良いかもしれませんね。
次に防具の寄贈を求める団体への寄付をする場合です。
寄贈先は多岐にわたりますが、最も多い寄贈先は剣道の後進国への防具の寄贈になります。
世界大会参加国の中にはまだ稽古環境が整っていない国も多くあります。
そうした国では防具を買い揃えるのも困難な状態にあるのが現状です。
剣道の世界的普及を支えるために、あなたの使わなくなった防具をこうした人々に寄付するのも良いかもしれせん。
参考記事:【ミャンマー剣道連盟へ中古剣道具を寄贈致しました】
|友人や家族に譲渡
次に処分方法は「譲渡」です。
寄付とは異なり個人間の取引となりますので、相手側との相互信頼をとしています。
相手が防具の受け取りに納得している場合に限り譲渡するようにしましょう。
けっして押し付けることをしてはいけませんよ!
譲渡をする場合は、まだ使用できる状態の防具であることが大前提です。
そのため、成長に伴いサイズが合わねくなった場合や試合用としては使えないが稽古用としてはまだ使用できる場合、剣道を辞めるに際し防具を譲りたい場合などのまだ防具が使用できる状態に限り譲渡を行うようにしてください。
譲渡相手は友人や後輩、家族などが基本となります。
まずは譲渡したい相手に防具の状態につ言え納得をしてもらい、サイズがしっかり合うかを確認してから譲渡を行いましょう。
サイズが合わない防具を使用することはケガや事故の原因となりますので注意してください。
譲渡が決定した後は、相手に不快な思いをさせてしまわないように、最低限ほこりや汚れ、臭いを取り除くように心がけてください。
|廃棄する
上記に挙げた方法が取れない場合、あるいは既に防具が使用に耐えない状態であるなどする場合は、廃棄を検討することになるでしょう。
廃棄を行うときにも、計画性が大事になります。
基本的には、お住まいの地域の分別ルールにしたがうことになります。
基本的に防具は、面、小手、胴、垂のいずれも布や皮で出来ているので燃えるゴミとして処分できる場合がほとんどです。
注意しなければいけないのは面で、面金がステンレスや鉄によるものなので分別の必要があります。
面布団と面金が分離できる場合は別々に捨てることも可能ですので、ステンレスであれば燃えないゴミ、鉄であれば金属に分別し処理をするようにしましょう。
もし面布と面金がばらばらにできなければ、粗大ごみとして処分するようにしましょう。
また、竹刀についてのごみ処理については地域差があるようですが、基本的には粗大ごみとして処分する場合がほとんどです。
地域によっては有料になることもありますので、ごみとして出す前にしっかりと地域のごみの分別ルールを調べることをおススメします。
|伝統工芸でありスポーツギア
今回は「剣道具を処理する方法」について紹介いたしました。
剣道具は日本伝統の武道製品である一方、スポーツギアでもあります。
激しい稽古の中で消耗したり、成長期の学生であれば身体に合わなくなってしまうこともあります。
破損した防具や身体に合わない防具を使うことは、重大なケガに繋がりかねません。
剣道具(防具)は必要に応じて買い直しながら、古いものは適切に処分しましょう。