皆さんの周りにも、「ジャージ道衣」や「テトロン袴」を着用している方は、数多くいらっしゃると思います。
機能性は抜群ですし、様々なメリットもあります。
その反面、この剣道着がふさわしくない場面や、特有のデメリットも存在します。
今回は、「ジャージ道衣」や「テトロン袴」のメリットとデメリットを詳しくお伝えします。
さらに、おすすめの剣道着や取扱店舗もご紹介していきます。
※本記事では、化学繊維での道衣・袴を総称して「ジャージ剣道着」と記載いたします。
|「ジャージ剣道着」のメリット
ジャージ道衣は、ポリエステルを素材として作られています。
剣道をやっている人の間では、ジャージ素材の道衣は「ジャージ道衣」、袴は「テトロン袴」と呼ばれています。
ポリエステルから作られているので、薄さ・速乾性、そして色落ちをあまりしないという、綿素材の剣道着にはない利点を持ち合わせているのです。
綿素材の剣道着は分厚く、夏場だとかなり暑いと感じると思います。
そんな時にジャージ剣道着がおすすめです。
生地が薄いため、体の熱を外に出しやすくしてくれます。
また、生地が薄くポリエステル素材なので、夏場では洗濯し干してから30分も待たずに乾いてしまいます。
さらに、ジャージ剣道着は藍染めではなく化学染料で染められているので、色落ちしづらいのです。
また、これは「テトロン袴」に限っていえば、洗濯をしても袴の”ひだ”、つまり袴の折り目の線が消えにくいというメリットもあります。
綿素材の袴だと、どうしても手入れを怠りがちなため、たくさん稽古をしたり洗濯をしたりすると袴の線が薄れていってしまいます。
着用するとみすぼらしく見えてしまうなんて経験もあるかもしれません。
一方、「テトロン袴」は綿素材の袴より線が消えにくいので、手入れが簡単というメリットがあるのです。
つまり、総じて、「ジャージ剣道着」のほうが綿素材の剣道着より、手入れや取り扱いが簡単なのです。
「ジャージ剣道着」のメリットのまとめ
・薄さ
・速乾性
・色落ちしずらい
・手入れ、取り扱いが簡単
|「ジャージ剣道着」のデメリット
「ジャージ剣道着」は機能性に優れ、非常に便利な剣道具であるとご説明いたしましたが、果たして、試合で「ジャージ剣道着」を着用してもよいのでしょうか。
結論、試合で「ジャージ剣道着」を着用する人はあまりいないというのが現状です。
小中高生の試合会場で、稀に「ジャージ剣道着」に学校名の刺繍が入ったものを着用している人を見ますが、大学生以上になると全くと言っていいほど、「ジャージ剣道着」を着用し試合に出場している人はいません。
それはなぜなのでしょうか。
見栄えの悪さ
考えられるのは、見栄えの悪さが一番の理由であると考えられます。
「ジャージ剣道着」は綿素材の剣道着に比べると、見栄えが悪く感じてしまいます。
というのも、もともと日本の侍は、綿素材に藍染の衣服を好んで着ていた歴史があります。
その系譜を継ぐ剣道においては、化学繊維の剣道着を着用することは、歴史背景に反するという認識が少なからずあります。
動きやすいからと言って光沢の強いジャージ剣道着を着用することは、その理念に反するとまで言えるかもしれません。
また、剣道とは鍛錬、修行であり、修行をする者が便利さを求めてはならないという見解もあります。
こうしたことから、特に高齢の剣道の先生方には「ジャージ剣道着」の受けはあまりよくありません。
よって、試合にはもちろん、段審査においても綿素材の剣道着を着用することをおすすめします。
吸水性の低さ
「ジャージ剣道着」には、吸収性があまりないというデメリットを抱えています。
つまりたくさん汗をかいても、道衣が水分を吸い取ることのできる量が綿素材の道衣に比べて少ないため、竹刀を振ると汗が周りへ飛び散ってしまうこともあります。
さらに、剣道着とは本来、自分自身の体を守ってくれるためのものです。
しかし、「ジャージ剣道着」は、薄さや速乾性など機能を重視したものであり、体を守るものとしては、綿素材の剣道着に比べかなり劣ります。
そうしたことから、たくさん汗をかく方やかなり激しい稽古をする方には逆に、「ジャージ剣道着」はあまりおすすめできません。
また、「ジャージ剣道着」は薄く速乾性に優れていると記載しましたが、それが裏目に出て、綿素材の胴着に比べると練習後の臭いがキツイと感じます。
さらに、「テトロン袴」は稽古中に転んでしまうと、化学繊維ということもあり、摩擦で生地が溶けて穴が空いてしまうこともあります。
「ジャージ剣道着」のデメリット
・見栄えがあまりよくなく、試合や段審査で着用する人はほとんどいない
・汗の吸収性が悪い
・体を保護する機能性が低い
・練習後の臭いがキツイ
・袴は穴が空きやすい
|「ジャージ道衣」の紹介
それでは「ジャージ道衣」の中でも有名なもの、話題になったもの、機能性に優れたものをいくつかご紹介いたします。
「冠」刺子ニット道衣 from 松勘工業
帝人製『フロンティア・カルキュロ』という生地を使用しています。
吸水性、速乾性、伸縮性が抜群、さらには、生地の色合い色目にこだわりのあるのが特徴です。
メッシュジャージ道衣 from 熊本武蔵堂
ジャージ素材×メッシュ織の融合により、圧倒的な軽さと通気性を実現させました。
ワッフル生地を使用することで、薄いのにふんわりとした肌触りで着心地は抜群です。
比較的安価でお買い求めいただけるので、お子様や学生にも大人気の商品です。
定番ジャージ道衣 from 信武商事
黒・紺・白の三色から選べる定番のジャージ道衣。
使い勝手がよく値段もリーズナブルなので、普段の稽古用などにも複数枚は持っておきたい商品です。
|「テトロン袴」の紹介
超有名武道具店が手掛けるものや、超軽量機能性抜群の「テトロン袴」をご紹介いたします。
「冠」nano magic袴 from 松勘工業
綿素材に近づけた『nano magic』を使用し、限りなく綿素材の袴に近いものです。
また、「ジャージ剣道着」特有の臭いを防ぐ消臭糸が使用されています。
「VIXIA」軽量上製テトロン袴 from 東山堂 / ミツボシ
特殊伸縮繊維『Hi-cool』というものを使用しており、かなりの軽量化がされています。
常にスラっとした形状記憶がされているため、綿素材の袴に近い高級感を持つのが特徴です。
Wステッチ テトロン袴 from 東山堂 / ミツボシ
軽くて速乾性もある、使いやすいテトロン袴です。
ヒダの内外に特殊なステッチを施し、ヒダが取れるのを防いでいます。
洗濯やお手入れもしやすく、非常に扱いやすい袴です。
|「ジャージ剣道着」を実際に購入する
「ジャージ剣道着」を実際に購入するにあたり、距離や時間的に防具屋に足を運ぶのは困難だが、商品同士を比較検討しながらご購入されたい方が多数いらっしゃるかと思います。
そこで、おすすめしたいのが、日本初かつ日本最大級の剣道通販サイト「KENDO PARK」というオンラインショップです。
「ジャージ剣道着」に限らず剣道具全般を取り扱っており、様々なメーカーの剣道具が記載されているので比較しながら購入の検討ができると思います。
そしてなんといっても、採寸に関して、細かいサイズ入力ができるフォームがあり、さらに、お客様と武道具店が直接連絡等をできるようになっているので、安心して購入できると思います。
是非一度ご覧ください。
|「ジャージ剣道着」のまとめ
「ジャージ剣道着」にはメリットもたくさんありましたが、その反面、デメリットもありました。
機能性に優れ、普段の稽古にはもってこいな「ジャージ剣道着」ですが、着用する場面というのはしっかりと考慮することをおすすめします。
また、機能性の優れた「ジャージ剣道着」が数多くあるので、ご購入を検討されている方はぜひ、日本最大級の剣道具オンラインショップ「KENDO PARK」で比較検討、ご購入してみてはいかがでしょうか。