今回は、「茨城県の剣道事情」をご紹介させていただきます。
茨城県はその旧名を常陸の国と言い、徳川御三家の一角「水戸家」を擁する由緒ある武家の国でした。
その後常陸の国に多数の地域が合併され現在の茨城県の形が成った後も、その風土が影響し、茨城は多数の有名剣士を輩出してきました。
このような歴史を持つ茨城県の現代の剣道事情はどのようなものなのかを解説していきたいと思います。
|茨城県の剣道事情
茨城県の強豪道場
まずは、将来日本で活躍する少年剣士たちを養成する茨城県の剣道道場を紹介します。
いばらき少年剣友会
茨城県茨城町にある剣道道場です。
監督である雨谷水紀さんは早稲田大学の出身で、インターハイベスト8、大学時団体戦全国3位という実績を持った歴戦の選手です。
「文武両道」の実現を掲げ日夜稽古に励んでおり、全国道場対抗試合で準優勝の成績を収めるほどの実力はもちろんの事、OBが早稲田大学や明治大学へと進学していくなど学業面も決しておろそかにしない事が特徴です。
住所:茨城県茨城郡東茨城町小提970‐8(いばらきようちえん内)
連絡:029‐292‐0162
ホームページ:http://www.iba-kin.jp/kenyukai/
※参考記事:【皆が”帰ってくる場所”を作る】いばらき少年剣友会監督 雨谷水紀
茨城芳明館
土浦にある道場です。
館長である高梨友重さんを中心に、老若男女が集まり自己研鑽のため剣を交えています。
メリハリのある短期集中型の練習が特徴で、基本的には週3~4回の稽古しか行っていないとの事です。
これは子供たちが自分の時間を有意義に使うことができるようにという芳明館の伝統的な指導方針によるものです。
その理念を貫く門下生は学業面でも秀でた成績を収める者が多く、有名大学への進学をしたOBも多数存在します。
住所:茨城県土浦市千束町8-7
連絡:029-823-3315(高梨武道具)
ホームページ:http://senzoku.mu-sashi.com/
結城尚武館
茨城県の名門「結城尚武館」は、昭和28年創立の歴史のある道場です。
ここでは礼儀を非常に重んじることで有名です。
また、 この道場のOBには 全日本剣道道場連盟の全国大会において小学生個人の部・中学生個人の部でともに優勝者を輩出しています。
平成22年に中学生個人の部で優勝した宮本敬太選手は国士館大学卒業後、警視庁に進み、2016年に 第64回全日本剣道選手権大会で第3位に輝きました。
彼の鋭い攻めとそこから繰り出される電光石火の技の数々は、この結城尚武館で練り上げられたものだということでしょう。
場所:茨城県結城市結城12387-18
連絡:昼32-5518(グリーンセンター・ソシ)
夜32-6977(結城尚武館)
ホームページ:http://syobukan.com/
茨城県の強豪校
続いては、茨城県が誇る強豪校を紹介していきます。
茨城県から輩出された剣士たちは大学・社会人としても高い成績を残すスター選手が多く、茨城県は剣道界の重要な一角を担う選手の宝庫であると言えるでしょう。
水戸葵陵高等学校
昭和60年に創立された水戸短期大学付属水戸高校が現在の名称になったのが、水戸葵陵高等学校です。
2009年のインターハイ団体優勝を筆頭に、これまで高校剣道界に数々の栄光を打ち立ててきました。
卒業生には後に筑波大学に進学した山下渉選手や早稲田大学に進学した青木祐喜選手などの他に、インターハイ個人優勝を経験しその後流通経済大学へと進学した中根悠也選手や、その同期で大学4年時に関東個人戦で3位となった安井圭祐選手、また香川の光龍館から水戸葵陵に進学し活躍した寒川選手などがいます。
水戸葵陵がこれらのスター選手を輩出する背景には水戸葵陵高校の圧倒的な練習量があります。
自身を限界まで追い込む稽古の数々によって剣士は他を寄せ付けない圧倒的な実力を手にしているのです。
▽「強豪チームのつくり方 水戸葵陵高等学校」▽
守谷高等学校
高校女子大会において、県立ながら全国屈指の強豪校としてその名を馳せるのがこの守谷高校です。
第35回魁星旗争奪全国高校女子剣道大会では中村学園女子を決勝で下し優勝を果たしました。
全国で五回、同部を優勝に導いた 塚本浩一教諭は、練習以外の日常生活でも一切気を抜かない「心の稽古」を重視し、これにより守谷高校の選手たちは、細やかな足さばきと鋭い攻めで対戦相手を圧倒します。
また厳しい練習で練り上げられた打突も男性選手と比較して勝るとも劣らない力強いもので、現在も女子剣道界のトップに君臨し続けています。
ここまで見てきたように、茨城では多数の強豪道場があるため、少年たちはこの道場から剣道を始めます。
しかし彼らは県外の高校に進学していく者も多く、前述の水戸葵陵高校や守谷高校へと進学していく人はそれほど多くありません。
逆に水戸葵陵高校や守谷高校には日本全国から優秀な選手が集まっていきます。先ほど紹介した寒川選手や山下選手のように香川県からはるばる剣道の強豪である水戸葵陵高校へと進学してくる選手がその代表です。
さらに、茨城県では毎年茨城新聞社旗争奪全国選抜高校剣道大会が開催されています。
全国から多くの選手が集い、毎年、歴史ある武士の町・茨城を大いに賑わせています。
|茨城県のおすすめ武道具店5選
最後は、茨城県のおすすめ武道具店をご紹介していきます。
これから剣道を始める茨城県人の方や、茨城県の強豪校に進学を希望している方、また、仕事の都合で茨城に行く事になる社会人の方などは、ぜひ参考になさってください。
マタ二武道具
まずご紹介するのは、剣道具の製造、販売、修理のすべてを最高のクオリティでお届けする「マタニ武道具」です。
数年前に店舗を改装し駐車場も完備しているため、車を使っての来店も可能です。
また、マタニ武道具の製作するオリジナル防具は素材の芯にモウセンを使用しており、衝撃の吸収率と耐久性を高い次元で兼ね備えています。
住所:茨城県ひたちなか市枝川226-2
営業:10:00~20:00(日曜祝日は10:00~19:00)
月曜,第3火曜日休業
連絡:フリーダイヤル:0120-241-634
TEL・FAX: 029-231-5930
Eメール:matani@mito.ne.jp
ホームページ:https://241634.com/
高梨剣道具店
次にご紹介するのは「高梨剣道具店」です。
茨城芳明館の館長である高梨友重さんの経営であり、少年剣道に間近で関わるからか、店舗では、初心者応援セールや中学生を対象とした割引キャンペーンなどを実施しています。
住所:茨城県土浦市千束町8-7
営業:10:00~19:00
水曜日定休
連絡:TEL: 029-823-3315
FAX: 029-822-1438
ホームページ:https://takanashi-budogu.jimdo.com/
剣道具家・美剣
茨城県牛久市にある剣道具店です。
Facebookを活用して剣道具の情報から日常の些細な出来事まで様々な情報をアップロードしています。
防具の製作も受注しており、小野派一刀流の型稽古などで使用する「鬼小手」等の製造もおこなっているようですので気になる方はぜひ。
住所:茨城県牛久市ひたち野東5丁目30-6
連絡:029-874-6680
Facebook: https://m.facebook.com/kendouguya.biken/
高山武道具
水戸特有の固い面布団の防具で有名な高山武道具店です。
お得意様の受注しかしないという伝統と格式ある防具を扱う武道具店です。
また、店内にはミツボシ商品を中心に基本的なラインナップがそろっているので、近くに行く機会があったら是非立ち寄ってみてはいかがでしょう。
住所:茨城県 水戸市 北見町4-8
連絡:029-221-5066
ヨコセスポーツ
最後に紹介するのは明治期に端を発す老舗「ヨコセスポーツ」です。
もともとは衣類を扱っていたのですが、武道具類も取り扱うようになり今に至ります。
当然今でも学生服などの衣類を取り扱っており、衣類と剣道具の両面から剣道少年たちをバックアップしています。
住所:茨城県常陸太田市東一町2298
営業時間:10:30~18:30
木曜定休
連絡: TEL:0294‐72‐0311
FAX:0294-72-4089
ホームページ:https://www.kujiragaoka.com/shop/yokose/
今後も日本を賑わす茨城剣士たち
いかがでしたでしょうか。
今回は「茨城の剣道事情」について紹介させていただきました。
紹介したとおり茨城県は剣道のエリートを養成するための万全の土壌が整った土地であると言えます。
今後もこの土地で育った剣士たちが、日本の剣道界を盛り上げてくれることは間違いありません。