【武道を追い求める人へ】コモリウッドワークス社長 小森善文

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剣道具スタンド,防具スタンド,乾燥

武道を追い求める人へ

有限会社コモリウッドワークス 代表取締役社長 小森善文

剣道具専用の「木製防具スタンド【防具 de DRY】」を製作する、コモリウッドワークス。
岐阜県山県市で、糸巻きの木取りを製造する会社として創業し、その後家具メーカーとして歩んで来られました。
家具メーカーがなぜ「剣道具向け製品」の製作に取り組んできたのか、3代目社長の小森善文氏にその思いをお伺いしました。

(以下 KENDO PARK=KP  小森善文氏=小森)

|コモリウッドワークスの歴史

1943年 岐阜県山県郡高富町(現山県市)で製糸業に多く使われた木管(糸巻き)の木取りを製造する共同会社として創業。
1953年 小森木管木取工場を設立。
1977年 本格的に家具製造を始め、主にいすやテーブルを手掛ける。
1983年 飲食店や公共施設などを対象にした業務用家具の製造に着手。
2004年 有限会社コモリウッドワークスを設立。学校や施設用の小物家具製造で全国各地へと販路を広げる。
2014年 無垢材の家具や小物などオリジナル製品やオーダー家具の製造を始める。
2017年 剣道用防具の干し台「防具de DRY」を開発し、販売をスタート。

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|家具職人の技の粋を込めて

KP
なぜ防具を乾かす専用台の製作を始めたのですか?


小森
最初は従業員の長男が、剣道の稽古を終えるたびに防具が汗や脂でぐっしょりしているのに困っていて。
毎日放課後に練習があるのに、くさくてかわいそうだという声を聞いましたが、そんなもんなのだろうと笑っていたんです。

ただ優しい親心の従業員の相談を受けるうち、防具を早く乾かすための道具が作れるのだろうかと考え始めたのです。
高価な面と小手にドライヤーの熱風を当てるのにも抵抗があり、とはいえハンガーに固定して干すにも、いびつな形と重さで難しい。そうこうしているうちに職人らの創作意欲に火がついたのです。

こだわりの独自設計で、洗練されたデザインを実現。

KP
今までどこにもないものですから、作るのも大変だったのでは。


小森
そうですね。想像以上に難しくて。
面が重いから乗せてもずり落ちてくるし、大きければ置き場所によっては邪魔になる。小手の位置や角度を幾度も調整し、改造を繰り返すこと数十回。
ようやく納得する品質と形にたどり着きました。


KP
「防具deDRY」のどんな点に家具製造の技法が活かされているのでしょうか。


小森
家具よりずっと小さな製品ではありますが、実はほとんどが手作業で仕上げなくてはできない製品です。

例えば天頂部には、微妙な斜度をつけていますが、これによって面を設置した時に安定し、バランスを保って美しく見えます。
のど部と左右の角材は、大黒柱のように日本伝統のほぞと木組み加工で強固にして、荷重に耐えうる構造になっています。

天然木なので設置場所によっては、反りや収縮が出る可能性もあります。
そのため底面の裏面をわずか0.5mmのアーチ状にかんなで削り込み、あえて低重心にして形状変化が少ないようにしています。
これらはすべて耐久性を高め、修理しながら長く使ってもらえるための細かい技法が詰まっているのです。

作業の様子。繊細な手作業で美しく仕上がる。
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KP
干すだけなのににおいが軽減するのはなぜですか。


小森
天然木には、調湿性や消臭性があります。
壁やフローリングに無垢材を使う家の中は、気持ちがいいですよね。

湿度が高くなると湿気を吸収して、反対に室内が乾燥すると放出する性能があり、結露やカビを防止します。
立てて干すから風通しが良くなり、天然木の特性を活かしているから効果を発揮するのです。


KP
発売して7年だそうですが、反響はいかがですか。


小森
ニッチな商品なので爆発的なヒットとはいきませんが、じわじわリピーターが増えています。
お孫さんへプレゼントする祖父母、部活動で使うチームなどから人気です。
時々いただくお電話や手紙には「家の中で転がすことなく、安定して干せる」とか「子どもが自分で干して防具を大事にするようになった」などうれしい声をいただいています。


KP
本業は家具づくりですが、この製品を通して伝えたい思いはありますか。


小森
私たちの家具は、初めてのマイホームの中に構えるダイニングテーブルや華やかなレストランのいすだったり、小さな町の図書館の書棚だったり。
家具と人がいつも寄り添って、共に年を重ねていく製品です。
だからこそ日々、誰かの手に触れることで愛着を持って使い続けてくれたらうれしい。
そんな思いで家具を作り続けています。

家具作りはもったいないことですが、多くの端材を生み出します。
何百年もかけ、森林の中で育まれた木のかけらは、用途のないままその多くは焼却され、灰と消えていくのです。
そんな端材をなんとかしたいという思いも「防具deDRY」によって実らせることができました。

武道に向き合う人たちに大切な道具を長く使っていただくために、弊社の製品が役に立てれば、こんなうれしいことはありません。

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|「防具deDRY」の特徴とは?

木の国ともいわれる岐阜県山県市で家具製造業を営むコモリウッドワークスが手がけた、防具を乾かすための専用台「防具deDRY」。
使用後の面と小手を専用台にかけておくので風通しが良くなり、天然木の持つ調湿性や防臭性によって汗や脂のにおいを軽減させます。
その特徴を下記にご紹介します。

頑強で美しい形状

「防具deDRY」には、家具職人が考えたバランスの良い形状と堅牢さが息づいています。
天頂部に斜度をつけて面を上向きにして美しく見せ、のど部と左右の角材は、大黒柱のように日本伝統のほぞと木組み加工で強固さを備え、荷重に耐える構造になっています。

安定感を高める底板は低重心にし、木の反りによるがたつき防止や収縮を防いで形状を維持させるため、カンナで裏面をわずか0.5㎜のアーチ状に削り込んでいます。
天頂部に緩やかなカーブを付けることで、面のずれ落ちを防いでいます。

壊れても修理がしやすく、安全に使っていただけるための高い技術が溢れています。
木材の切断から組み立てまで、自社で1台ずつ心を込めて仕上げています。

カンナで絶妙な調整を行う
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岐阜県産圧縮加工材

「防具deDRY」で使用する天然木は、防具を傷めない、しなやかで良質な木材を吟味して加工しています。
天然木の特性である、湿気を吸収させ、揮発するメリットを生かし、大切な防具の乾燥を促します。使い込むほどに愛着がわき、経年によって色の変化に味わいが増すのも天然木の魅力です。

今回、KENDO PARKで販売するヒノキとスギのシリーズは、加熱圧縮技術で加工した岐阜県産材で、高山市の飛騨産業が開発した特殊な加工を施しています。
強度が高く、美しい木目のしなやかな天然木です。

森林の保護や育成への貢献としての役割も担い、岐阜県産材の利用促進にもつながると期待される新しい技術です。

圧縮材スギ

加熱圧縮技術による岐阜県産スギを活用。スギ特有の木目が印象的で、いぶし加工によって高級感のある茶色が現れています。

縦27㎝×横23㎝×高さ55㎝
重量:1.5kg

圧縮材ヒノキ

加熱圧縮技術による岐阜県産ヒノキを活用。歪みが少なく、木目も美しいヒノキは、肌触りが柔らかく、衝撃にも強い材質です。

縦27㎝×横23㎝×高さ55㎝
重量:1.4kg

プレゼントにも最適

台座部分には、オプションで名前や団体名など好きな文字をレーザーで刻印することが可能です。
世界にたった一つの贈り物として、昇段のお祝いにも最適です。

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納期

ご注文をいただいてから2~3週間程度かかります。

お手入れ方法

汚れが気になった場合は、ぬれぶきんで軽く拭いてください。
油性の液体などをつけた場合は、シミが残る場合があります。
直射日光の当たる場所や冷暖房器具の近く、温度差が激しい場所に放置すると変色やそり、割れなどが生じる場合があります。

商品の保証について

保証期間は購入後1年間です。万が一の落下や踏みつけなどによる破損についても、修理できますのでお気軽にご相談ください。

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|武道を嗜む人へ

武道を嗜む人たちにとって武具の扱い方は、自らの精神性を端的に表すといわれます。どんなスポーツであれ、道具への向き合い方は、その人の知性や姿勢と直結し、日本人の持つ精神文化が息づいています。
「愛着のある防具を長く、気持ちよく使っていただきたい」それが私たちの込めた想いです。

一つずつ思いを込めて作った自信作で、いつまでも気持ち良く剣道に向き合っていただきたいと願っています。

「剣道具スタンド【防具 de DRY】」はこちらから

【防具deDRY】はこちらから

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